UPDATE:2024.2.21
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シンプルなサイトを作る際の注意点
僕らがホームページを制作する際、クライアントさんからシンプルなサイトがよいと要望を受けることが多いです。
情報過多の世の中で、情報量を抑えることにより、そもそもその情報が閲覧されない可能性もあるため、
伝えたいことを凝縮して分かりやすく伝えるために、シンプルなサイトを望まれるのだと思います。
しかしながら、「シンプルイズベスト」という言葉がある一方で、設計士や料理人だけでなく、
私たちデザイナーにとっても、シンプルなものほど難しいということは同じです。
シンプルなデザインが難しいとされる理由はいくつかあると思います。
まず本質の把握が必要である点です。
その対象の本質を理解し、何が最も重要であるかを見極める必要があります。
余計なものを排除し、核となる要素だけを残す過程は、深い洞察力と理解を要します。
またシンプルなデザインは、洗練された美的感覚を必要とします。
トレンドに流されることなく、時代を超えて受け入れられる美しさを追求するためには、
高いセンスと創造性が要求されます。
多くの人が、シンプルなデザインはデザイナーでなくても作れると思いがちです。
しかし、実際には素人が見よう見まねでシンプルなデザインを試みても、
プロが作る洗練されたデザインとは比較にならないほどの差があるものです。
ここで本日の本題「シンプルなサイトを作る際の注意点」についてお話ししたいと思います。
シンプルなデザインを実現するためには、情報を精査し、不必要なものを削ぎ落としていく必要があります。
結果として、使用される言葉一つ一つ、写真、そしてデザイン自体に深い意味が込められることになります。
例えば、料理で言うと、シンプルなお味噌汁を作るには、素材選びと出汁の取り方が重要です。
出汁の取り方は、料理人の経験や知識を反映し、その腕前を示します。
見た目だけを真似て顆粒の出汁の素を使っても、それなりの味はするかもしれませんが、
本当に美味しいかと問われれば、答えは否です。
シンプルなホームページを作る際も、細部にわたって妥協することなく、丁寧な作業が必要です。
言葉選びや、フリー素材を避けてオリジナルの写真を使用するなど、質の高いコンテンツ作りに努めるべきです。
シンプルなサイトを作る際には、「シンプルだから簡単」であるという先入観を忘れることが重要です。
基本となる素材の質が特に重要視されるのですから。