UPDATE:2024.2.19
- CATEGORY
- デザインのこと
デザイナー選びで失敗しないために
こんにちは、中村です。今日は「デザイナー選びで失敗しないために」というテーマで話をしたいと思います。
最近、デザインの重要性が高まり、経営にデザインを取り入れる企業が増えています。
どのデザイナーとパートナーを結ぶかによって、得られる成果が異なります。
今回の内容が良いデザイナーに出会うためのヒントになれば幸いです。
日本では、デザインと聞くと「美的造形」のイメージが強いかもしれません。
簡単に言えば、おしゃれやかっこよさといった「見た目」のことです。
しかし、Googleで「デザイン」と検索すると、
「設計、図案、意匠、製品の機能や美的造形を考慮した意匠計画」と定義されています。
デザインという語はラテン語の「Designare」に由来し、
「計画を記号に表す」という意味があると言われています。
これから、デザインの本質は見た目よりも「計画・設計」にあるのではないでしょうか。
デザインには広義と狭義があります。
「計画・設計」は広義のデザインで、「見た目」は狭義のデザインです。
そのため、優れたデザイナーは、広義から狭義に至るまでを一貫して扱える人だと考えます。
具体的には、優れたデザイナーは以下の4つの能力を持っています。
「問いかける力」「理解・共感する力」「設計する力」「表現・伝達する力」です。
①問いかける力
例えば、パッケージデザインでは、「どのような色や形が好みか?」という表面的な質問ではなく、「この商品の購入者は誰で、彼らにどのような価値を提供したいか?」と問うことで、
ターゲット層のニーズや好み、ライフスタイルを深く理解し、それを反映したデザインを作成できます。
これは、商品が市場で成功するための鍵です。
②理解・共感する力
秀逸な問いかけをしても、それを理解し、知識が足りなければ意味がありません。また、本質を自分事として捉えられるかどうかで、アウトプットの質が変わります。
他者の考えや感情に共感できる力も重要です。
③設計する力
問いから本質を理解し、共感した上で、目的を達成するための道筋を設計する力です。④表現・伝達する力
最終的には、伝えたいことを独自性のある形で表現・伝達する力が求められます。これは見た目の部分であり、デザイナーにとって欠かせないスキルです。
上記①〜③は広義のデザインであり、④は狭義のデザインです。
優れたデザインを生み出すには、見た目だけではなく、広義のデザインも理解し扱えるデザイナーが必要です。
日本では狭義のデザインが求められがちですが、経営の核としてデザインを位置付け、成長を目指す場合は、
広義と狭義のデザインを一貫して扱えるデザイナーを選ぶことが重要です。
デザイナーとの打ち合わせで、最初から見た目の話をするデザイナーは、
狭義のデザインに偏っている可能性があるのでご参考に。