UPDATE:2016.4.22
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車の衣替え
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人が服を変えるように、春になると車もタイヤを夏用に交換します。
今回はそんなタイヤ交換についてのお話をしようと思います。
タイヤ交換って言うと結構自宅で交換される方も多いと思います。
しかし、実はそこに罠が待っている場合もあるんです。
整備士時代この時期になると良く耳にした声があります。
「タイヤ交換をしたはいいけど、ちゃんとボルトがしまらない。」 「走行中になんだかガタガタする。」 こんな声を春と冬によく聞きました。
タイヤ交換って簡単なので結構自分でやられる方も多いんですよね。
でも、簡単な作業でも車は一歩作業を間違えると大惨事を招きます。
常に命と隣り合わせ。そんな気持ちで作業をしてほしいです。
実際にニュースでも走行中にタイヤが外れて大きな事故になり悲惨な状況になっているところを見ます。
そういったニュースを見るたびに心が痛みます。
そうならないためにもしっかりとタイヤ交換をする際の注意点を把握していきましょう!
タイヤ交換の注意点
工具選び
タイヤ交換をする方の中には上の画像のような車に乗っている車載工具で行っている人もいるのではないでしょうか?
「車に乗っている工具なんだから間違いない!!」 そう思われるかもしれませんが使用するのをやめましょう。
使用しないほうがいい理由
この形のレンチは力が上手く伝わらないのでナット、ボルトがなめる(ねじやボルトの頭を潰してしまう事)可能性があります。そうすると工具が外れて作業者が怪我をしてしまう恐れがあります。
また、サイズがボルトと上手く合わない可能性があるので思わぬ大きな作業が増えてしまう可能性があります。
以上の点から使用するのをやめましょう。
使用したい工具
どういった工具を使用すればいいのか。今回は「最低限コレは用意しよう!」というものを集めてみました。
まず一つ目に、スピンナハンドル(銀色の棒状の物)という工具とボルト、ナットに使用するソケットです。
スピンナハンドルは使用者の力をそのまま伝えてくれるので、変な方向に逃げる力を少なくすることが出来、工具の外れる心配もグッと少なくなります。
ソケットについてもサイズごとに使い分けるようになっているのでボルト、ナットにピタッとくっついてしっかりと力を掛けることが出来作業も安心して進めることが出来ます。
日本車については大体の車が21インチのソケットでタイヤ交換が可能になると思います。
外車につきましては、17インチや19インチのものが多いです。
2つ目にトルクレンチという工具です。
この工具は掛けられる力を指定できるので車のボルトに対して過剰に負荷を与えず、適正の力で締め付けることが出来ます。
ボルトを締めすぎると走行中に折れたり、締めた時にねじが壊れて大惨事につながるのでしっかりと規定の力で締め付けられるように必ず用意しましょう。
話を聞いていると、最後に足でグッと工具を蹴ってボルトを締めているという方もいますが絶対にやめましょう。
かなり危険です。
最後に痛い目を見るのは自分ですので・・・
実際の作業時の注意点
では実際に作業に入っていきます。車は平坦なアスファルトの上でジャッキアップを行ってください。
その際は絶対に車の下にもぐらないで下さい。
タイヤを外していきます
あらかじめ先ほど紹介したスピンナハンドルとソケットを使用してタイヤを外していきます。タイヤを外したらボルトのねじ山が潰れたりしていないか、正常かチェックしましょう。
もしねじ山が潰れている場合は形がいびつになっているので直ぐに分かると思います。
その場合は直ぐに車やさんで修理しましょう。
余裕があればブレーキの残量や状態をチェックできます!
ちなみに、右側の鉄の塊がブレーキになります!
タイヤを装着していきます
チェックが終わったらタイヤをつけていきます。タイヤをつけてねじを締める部分が注意ポイントです!
工具を使って締めたくなってしまうのですが、上手くねじを締めないとねじが壊れてしまいます。
なので必ず指でねじを全部締めてください。
最後の方になったら軽く工具でキュッと締めましょう!
最後の締め付け
4本ともタイヤ交換が終わったら最後にトルクレンチを使って規定の力でボルトを締めていきましょう!車の取扱説明書にどのくらいの力で締め付けるのかは書いてあります!
国産の普通車や軽自動車は大体100Nm(10.2kg)の力で締め付けます。
「外れた!!」なんてことがないようにしっかりチェックします。
全て締め付け終わったら作業終了です!!
まとめ
タイヤ交換って簡単そうに見えて実は結構大事な作業なんです。適当に交換して後で後悔しないように、しっかりと一つ一つの作業を考えながら行っていきましょう!!
みなさんのカーライフがより良いものになればいいなと思います♪