こんにちは、アプリコットデザインの中村です。今日は、大事だと分かっているのに進まない仕事の話です。先に言ってしまうと、やることリストに書いてあるうちは終わりません。終わるのは、予定表に時間の枠で置いたものだけです。そして置けるのは、1週間に3つまでだと思っています。
半年前から残っている項目
やることリストは、紙でもアプリでも、たいてい20個や30個が並んでいます。毎日いくつか消しているのに、なぜか減りません。
ここで、だいぶ前から残っている項目を思い出してみてください。「採用ページを直す」「事例を書きためる」「自社の強みを言葉にする」。だいたい、このあたりだと思います。会社にとっていちばん大事だと分かっているのに、半年経っても1つも終わっていない。
サボっていたわけではありません。その半年、毎日ちゃんと働いています。夕方に見返せば、消した項目はいくつもあります。ただ、消えたのは全部、今日中に返さないといけないものでした。
これはリストの形の問題
やる気の問題ではなく、リストの形の問題だと思います。
やることリストでは、全部が同じ一行に並んでしまう。「見積もりを送る」も「採用ページを直す」も、同じ一行に見えます。だから上から順に手が伸びていって、そのときに勝つのは、必ず締め切りのあるほうです。向こうに、人が待っているからです。
締め切りのない仕事は、誰も急かしません。今日やらなくても、誰も困らない。そうして、困らないまま半年が過ぎます。締め切りのない大事な仕事は、リストの中では構造的に負けます。しかも、ずっと負け続ける。だから、リストから出してあげないといけません。出す先が予定表です。
ここから具体的な手順を3つに分けて書きます。仕分けと、書き方と、置ける数です。
1つ目は仕事を4つに仕分ける
いま抱えている仕事を、4つに分けてみてください。名前をつけておくと迷わないので、全部出します。
- 締め切りのある仕事。日付があって、人が待っているもの。見積もり、納品、返事。
- 締め切りのない大事な仕事。誰にも急かされないのに、来年の売上や採用を決めてしまうもの。採用ページの改修、強みの言語化。
- 返すだけの仕事。5分で終わる返信や承認。
- やらなくてもいい仕事。やめても誰も困らないもの。毎月作っているけれど誰も見ていない資料など。
4つ目は、見つけたその場でやめていいと思っています。誰かに確認したいときは「来月は出しませんが、困りますか」と聞けば済む話です。聞いてみると、だいたいは困りません。
予定表に移すのは、2つ目だけです。ほかの3つはリストのまま残しておきます。仕分けの目的は、2つ目を取り出すことだけです。
2つ目は予定に書くときの条件
予定表に移すときに、条件を3つつけています。動詞で書く。長さを決める。終わりの形を書く。
「採用」とだけ書いた枠は、その時間になっても始められません。何をするのかが決まっていないので、まず考えるところから始まって、そのうち電話が鳴って終わってしまう。
前と後で、実際の文を並べてみますね。
- うちのような制作会社:「ホームページ」→「トップの一行目を3案書く。60分。3案が紙に並んでいれば終わり」
- カフェ:「メニュー写真」→「ランチ3品を窓際の席で撮り直す。60分」
- 士業の方:「発信」→「先月終わった1件について、頼まれた時の状況を1行書く。30分」
- 会社で広報を担当している方:「SNS」→「来月の投稿ネタを10個出す。45分。10行のメモができていれば終わり」
並べてみると分かると思いますが、後のほうは、その時間になったら、考えずに手が動きます。始められる形になっているかどうか。ここがいちばん大事なところだと思っています。
終わりの形を書いておかないと終われない
3つ目の「終わりの形」だけ、補足させてください。これを書いておかないと、終われないんです。
60分やっても、まだ良くなるような気がして、そのまま2時間続けてしまう。そうすると次の週から、その枠を置くのが怖くなります。「3案書けたら終わり」と決めておけば、時間の中で終われます。出来がいまいちでも、そこで一度終わりにして、次の週に手を入れればいい。
3つ目は置ける数を週3つに
ここが今日いちばん言いたいところです。1週間に3つくらいまでにしたほうがいいと思っています。
1週間は5日あります。1日1つなら5つ置けそうな気がしますが、僕の場合は、まず入りません。急ぎの相談も入りますし、急な会議も入ります。体調の悪い日もある。5つ置くと、だいたい全部が中途半端に終わって、来週へ持ち越しになります。
3つなら、1つ流れても2つ残ります。2つ残れば、その週はちょっと前に進んだことになる。
それと、もう1つあります。3つに絞ると、選ぶときに、順番をつけることになる。どれを先にやるかをその場で決めるので、選ばなかったことがはっきりします。
「選べない」という話もよく聞きます。全部大事に見えてしまうからです。そういうときは、問いを1つだけかけます。これをやらないまま1年経ったら、いちばん困るのはどれか。この聞き方をすると、たいてい1つに決まっていきます。
来週のカレンダーに置くところまで
まず、締め切りのない大事な仕事を全部書き出します。5分か10分でできて、7つか8つ出てくるはずです。
そこから3つ選びます。1年経ったらいちばん困るのはどれか、という視点で選んでみてください。
選んだ3つを、来週のカレンダーに置きます。動詞で書いて、長さを決めて、終わりの形を書く。時間は60分から90分くらい。置く場所は朝いちばんか、電話が鳴らない頃がいいと思います。人と会う予定と同じ扱いにして、動かせないようにします。残りの4つか5つは、来週は見なくて大丈夫です。3つ終わったら、次の週にまた3つ並べ替える。
最初のうちは、3つのうち1つか2つは流れると思います。ただ、それでいいと思います。ずっとゼロだった週が続いていたところに、1つできるようになれば、それだけで前進です。できなかったことは、次の週の同じ時間にそのまま置き直してください。
半年減らない仕事は、やる気ではなくリストの形のせいです。締め切りのない仕事は、リストの中では必ず負けます。4つに分けて、締め切りのない大事な仕事だけを予定表に移す。書くときは動詞と長さと終わりの形。置けるのは、1週間に3つまで。
今日より明日が、ちょっと楽しくなりますように。
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