防災の日を前に。

UPDATE：2018.8.31

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明日は防災の日です。
東日本大震災の時、わたしは福島県にいました。
あれから7年。
よいのか悪いのか、震災の記憶は日々薄れていきます。
そこで、3月と9月には、当時のことを思い出すことにしています。
インターネットが普及し、多くの人が携帯電話を持っている時代なのに、
震災後、というか本震が収まってすぐ、一切の通信手段を失いました。
情報を集めようにも、ネットは繋がらないし、ケータイも不通。
幸いにも電気は通じていたので、情報源はテレビとラジオ。
通信手段は会社の固定電話と公衆電話でした。
普段、広告や雑誌を作っり、たくさんの情報を発信していたはずなのに、
何もできずに呆然としたことを覚えています。
非常時は、命を繋ぐことが最優先です。
そして、安全が確認された後に思うことは、
早く日常に戻りたい。 ただそれだけでした。

地震で甚大な被害に遭った上に原発事故も重なり、福島県内は大騒ぎでした。
もちろん仕事どころではありません。
自宅待機の毎日です。
たまに会社へ行ったとしても、事務所の片付けをするばかり。
それでも倒れた棚を戻して、散乱した資料を片付け、
下足で入っていた事務所に上履きで入れるようになった頃、
「チラシを作りたい!」とご連絡がありました。
印刷所が復旧しているかも怪しく、
新聞に折り込めるのかもよくわからず、
そもそも新聞配達やってるの？
どこに配るの？？
そんな状況の時でした。
一番最初にチラシを作りたい、とご連絡くださったのは、
もともと定期的にチラシを作っていたパチンコ屋さんでした。
こんな非常事態にパチンコって……と思い、
あまりの逞しさにみんなで笑ってしまいました。
「こんな非常時に」 そんな声をたくさん聞きました。
テレビやラジオからたくさん。
でも、現地では意外とそんな言葉を聞きませんでした。
わたしの周りだけでしょうか？
非常時なのに、3/14のホワイトデーに律儀にクッキーを返してくれた同僚がいました。
非常時なのに、車検の予約を日程通りに作業してくれたディーラーさんがいました。
非常時なのに、家族揃って外でバーベキューをしている方たちがいました。
非常時だからこそ、日常を感じたいのです！

悲しい映像を繰り返し流すテレビは見なくなりました。
宣伝を自粛するCMにもすぐ飽きました。
だから毎日掃除をして、仕事をして、みんなで笑って、本を読んで、映画を見て過ごしました。
非常時は、日常の続きです。
情報を得る手段がなくなるのなら、得られる時に準備しておくのが一番です。
防災マップ。
非常用の備え。
避難所、役割分担。
もっともっとわかりやすかったらいいのに、と思います。
災害があるたびに、「備えましょう、確認しましょう」と繰り返されます。
でも、そう簡単にはできません。
いつ起こるかわからない、むしろ起こりっこないと、つい思ってしまうからです。
わかりやすい地図と危険度が一目でわかるハザードマップ。
避難所、避難経路もわかる地区の防災を網羅した特設サイト。
「もしも」のパターン別、避難の仕方がわかるポケットガイド。
お家に配ったり、学校や会社にお知らせしたり、
防災は、防災だと意識しなくなって習慣になるまで何度も根気よく続けなくてはいけません。
市役所の方、町役場、村役場の方。
防災対策のお手伝いさせてください!!!!