こんにちは、アプリコットデザインの中村です。
アプリコットデザインには、ずっと大事にしている決めごとがあります。「自分たちでやってみて、うまくいったことしか、お客さまに提案しない」ということ。今日は、この“まず自分たちで小さく試す”という姿勢について、書いてみます。新しい施策やサービスを考えるとき、頭のなかで組み立てた“きれいな正解”を、そのままお渡しすることは、実はあまりないんです。
やってみないと、分からないことが多い
企画や戦略は、机の上で考えているうちは、どこまでいっても“仮説”です。うまくいくかな、どうかな、と何ヶ月も議論していたことが、実際に一度小さくやってみると、あっけないほど早く、答えが見えることがあります。逆に、絶対うまくいくと思っていた打ち手が、試してみたら反応がまるで違った、ということも。どちらも、やってみて初めて分かること。だから僕らは、提案の前に、まず自分たちの現場で小さく実験します。tone villageという自分たちの店を持っているのも、この“実証の場”があることが大きい。やって確かめたことだから、お客さまにも、実感のこもった言葉でお伝えできます。
小さく試すと、失敗が「情報」に変わる
ここで大切なのが、「小さく」試すことです。いきなり大きく賭けると、失敗したときの痛みが大きく、こわくて動けなくなる。でも、小さく試すなら、うまくいかなくても痛くないどころか、「この方向は違う」「ここを変えよう」という学びが手に入る。つまり、小さく試すと、失敗が失敗ではなく、次に活かせる情報に変わるんです。しかも一回が小さいぶん、何度でも試せる。大きな勝負を一回するより、小さな検証を数多く回すほうが、当たりに出会う確率も、積み上がる知見も、ずっと大きくなります。
これは、経営の意思決定でも同じだと思っています。全社を挙げた大きな投資で一発勝負をするより、小さく試して、手ごたえを確かめてから広げる。失敗のコストを小さく保つほど、挑戦の回数を増やせて、結果的に、良いものにたどりつく速さが上がります。
完璧を待たず、六十点で出す
もうひとつ、完璧を待たないこと。何かを世に出すとき、つい百点にしてから、と考えてしまいます。でも、百点になるまで待つと、たいてい、いつまでも出せない。それより六十点で出してみると、自分たちでは気づかなかった点が見え、受け取った人の反応から、次に直すところも分かります。百点は、頭のなかでつくるものではなく、出したあとに、少しずつ近づいていくもの。だから、まず出す。出して、直す。この回転の速さが、そのまま、良いものをつくる力になります。
もしよかったら、社内で温めている企画を、一度、いちばん小さいかたちで試してみてください。全部を整えてから、ではなく、確かめたい一点だけを、小さく。その一回で得られる手ごたえは、会議室で何時間も議論した内容より、はるかに確かなものになるはずです。作るだけで終わらせず、やってみて、確かめる。そこから、実感のこもった仕事が生まれます。
今日より明日が、ちょっと楽しくなりますように。
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