こんにちは、アプリコットデザインの中村です。今日は、ホームページを公開したあとの話を書きます。結論から言うと、公開した日は完成した日ではなくて、答え合わせが始まる日です。作っているあいだの想像が当たっていたかどうかは、公開してはじめて見えてきます。
最近、運用のご相談が増えています。作ったんですけど、このあとどうすればいいですか、というご相談です。更新したほうがいいのは分かるんですけど、何を書けばいいのか分からない、というのもよく聞きます。
これ、すごくまっとうな悩みだなと思っています。
作っているあいだは想像で決めている
ホームページを作っているあいだ、僕らが何をしているかというと、ほとんど想像で決めているんですよね。
誰が来るか。どこから来るか。最初にどこを読むか。どこで迷うか。何が分かれば問い合わせしようと思うか。全部、こうだろうな、という想像で組み立てています。
もちろん、根拠がないわけではありません。お客様の話を聞いて、業界のことを調べて、これまでの経験と照らして決めています。それでも、想像は想像です。
公開すると、初めて実際の人が来ます。そうすると、想像していたのと違うところが、必ず出てきます。ここを見てほしかったのに見られていない。逆に、あまり力を入れていなかったページがよく読まれている。そういうことが起きます。
だから、公開した日というのは、答え合わせが始まる日なんですよね。
問い合わせが増えても受注につながらない
うちの会社の話をします。
始めたころ、僕は営業をしていました。仕事がなかったので、広告代理店に行ったり、メールを送ったり、ダイレクトメールを作って出したり。とにかくできることを片っ端からやっていました。
そのうち、少し反響が出てきたんですけど、あるとき疑問が出てきたんです。ホームページで集客をお手伝いしようとしている自分が、アナログな営業をしているのは、どうなんだろう、と。
それで、ほかの制作会社のサイトを調べてみました。そうしたら、当時は多くの会社の最終更新日が一年前で止まっていたんですよね。作ったところで止まっている。
それを見て、営業をやめました。その分の時間を、自社のホームページを見やすくすることと、情報を出すことに使うようにしたんです。
しばらくすると、ホームページ経由で問い合わせが入るようになってきました。
ここまでは、うまくいった話です。ただ、この先があります。
問い合わせは来るんですけど、受注につながらなかったんです。
これ、当時は結構こたえました。せっかく反応が出たのに、話が先に進まない。
理由は、あとから分かりました。信頼性が足りなかったんです。当時のうちのホームページには、制作実績が数点しか載っていませんでした。実績が数点の会社に、大事な仕事を頼めるかというと、なかなか頼めないんですよね。自分がお客様の立場でも、たぶん頼まないと思います。
問い合わせが増えなかったんじゃないんです。問い合わせが増えたからこそ、次の足りないところが見えた、という話なんですよね。
そこからは、とにかく実績を増やしにいきました。安くても受けて、作って、それを自社のサイトに載せる。それを続けていったら、少しずつ受注につながるようになりました。
営業して取った数字ではなくて、ホームページを育て続けた結果です。
一回目の手当ては半分外れていた
ここで大事なのは、一回目の手当てが外れていた、というところだと思っています。
僕はあのとき、見やすくして、情報を出せば来る、と思っていました。それは半分合っていて、半分違ったんです。来るようにはなったけど、決まらなかった。
もし公開したところで止めていたら、この半分違ったところに、たぶん気づけていなかったと思います。
では、公開したあとに何をするか。僕がやっていることを、三つに分けて書きます。
まず見るのはページの順番だけ
一つめは、見ることです。どのページが見られているかを見る。まずはこれだけです。
多くの場合、思っているのと違います。会社概要がよく読まれていたり、料金のページで長く止まっていたり。逆に、一番力を入れたトップの下のほうまで、誰も来ていなかったり。
見る道具は、今はだいたい無料で入っています。ただ、道具があっても、なかなか開かないんですよね。分かります。数字がたくさん並んでいて、どこを見ればいいのか分からないので。
なので、最初は一つだけでいいと思います。よく見られているページの順番。それだけ見る。ここに、想像とのズレが一番出やすいんです。
直す場所を一つに絞る
二つめは、直す場所を一つに絞ることです。
ズレが見つかると、あれもこれも直したくなります。でも、一度に直すと、何が効いたのかが分からなくなるんですよね。
たとえば、料金のページで長く止まっているとします。そこに何が足りないのかを考える。よく聞かれることが書いていないのか、比べる材料がないのか。そこだけ直して、しばらく様子を見る。
遅いように感じるかもしれません。ただ、まとめて直して結果が変わらなかったときのほうが、あとが困るんです。全部やり直しになるので。
足すのは情報ではなく判断の材料
三つめは、足すのは情報ではなくて、判断の材料だ、ということです。
これが今日、一番書きたいところです。
更新というと、お知らせを増やすことだと思われがちなんですけど、お知らせが増えても、たいてい何も変わりません。読む人が知りたいのは、今日の出来事ではないので。
読む人が探しているのは、頼んでいいかどうかを決めるための材料です。
うちの場合は、それが実績でした。会社によって違うと思います。どんな人がやっているのか、かもしれないし、実際に使った方の声かもしれないし、値段の考え方かもしれない。
決め手は、たぶん商談のときに一番よく聞かれることです。あれをまだ載せていないな、というものが、だいたい一つか二つあります。
更新のために更新しない
反対に、やらないほうがいいこともあります。更新のために更新することです。
毎日書くことが目的になってしまうと、書くこと自体は偉いんですけど、判断の材料は増えていかないんですよね。数だけ増えて、決め手がないままになる。
それなら、月に一本でも、決め手になるものを載せたほうが効いてきます。
土台が雑だと測っても分からない
念のため書いておくと、じゃあ作り込まなくていいのか、という話ではありません。
土台が雑だと、そもそも測っても何も分からないんです。読みにくい、どこに何があるか分からない。そういうサイトだと、想像とのズレなのか、単に読めていないだけなのかを切り分けられません。
ちゃんと作ることと、公開後に育てること。どっちが先という話ではなくて、両方いります。
次に手を入れる場所の見つけ方
まとめます。
公開した日は、完成した日ではなくて、答え合わせが始まる日です。作っているあいだは全部想像で、公開して初めて、その想像が当たっていたかが分かります。
だから、公開したあとにやることは三つ。どこが見られているかを見る。直す場所を一つに絞る。足すのは情報ではなくて、判断の材料。
僕自身、問い合わせが来るようになったところで満足していたら、決まらない理由には気づけていませんでした。あのとき止めなくてよかったな、と今でも思います。
もしよかったら、どこかで、自分のところのサイトで、どのページがよく見られているかだけ、一回見てみてください。思っていたのと違ったら、そこが次に手を入れる場所です。
ホームページは、手をかけた分だけ返ってきます。ただ、返ってくるのは明日や明後日ではありません。半年後、一年後だったりするので、気持ちを保つのが難しいところでもあります。それでも、コツコツ続けたところに差が出るというのは、僕自身が経験してきたことです。
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