こんにちは、アプリコットデザインの中村です。
新しい年、新しい期。区切りのたびに、僕たちは目標を立てます。今年こそ運動するぞ。毎朝早く起きよう。もっと発信しよう。決めた瞬間は、けっこう本気なんですよね。
でも、気づくと消えている。2週間後にはもう、何を決めたのかも思い出せない。そんなことが何度も続くと、僕たちはつい「自分は意思が弱いんだ」と結論づけてしまいます。僕自身、長いことそう思っていました。
今日は、会社としてブランディングに向き合うなかで見えてきた「続く目標と、続かない目標のちがい」について、書いてみたいと思います。
続かないのは、意思の弱さじゃなく「設計」の話
結論から言うと、目標が続かないのは意思の弱さではなく、設計の問題だと思っています。もっと言えば、その目標が「どこから来た燃料で動いているか」の話です。
続かない目標には、だいたい共通点があります。「すごいと思われたいから」「周りがやっているから」「そうしないと置いていかれそうだから」。つまり、他の人の目線を燃料にしている目標です。
この燃料は、最初の勢いはすごい。焦りも、見栄も、不安も、瞬発力だけは抜群にあります。でも、持続しません。誰も見ていない朝、疲れて帰ってきた夜に、その火はあっさり消えてしまう。当然なんです。そもそも、自分の内側から出た燃料ではないから。
続かなかったのではなく、続けるための燃料が、自分のものではなかった。それだけのことなのかもしれません。
「勝ちたい」から「こうありたい」へ
少し、僕自身の話をさせてください。
僕は23歳で独立し、そこから3回、起業と廃業を経験しています。今でこそ落ち着いて話していますが、当時はずっと焦っていました。今の会社は3回目の創業です。当時は今の10分の1ほどの制作単価で、薄利多売の中でやっていました。完全に、価格競争の中にいたわけです。
その頃に立てていた目標は、今思うと、全部が外向きのものでした。「あの会社みたいになりたい」「この人を超えたい」。そういう目標は、立てた瞬間はものすごくやる気が出るのに、とにかく続かない。しんどいときに踏ん張る理由にならないんです。他人と比べて立てた目標は、他人を見ている限り、永遠にゴールがずれていくような気がしていました。
流れが変わったのは、外ではなく内側を見はじめたときでした。自分たちは本当は何を大事にしたいのか。どういう仕事だったら誇れるのか。そういった自社のブランディングに、正面から向き合っていったんです。
そうすることで薄利多売から抜け出せて、営業をしたことがないのに、ホームページ経由で仕事が来るようになっていきました。もちろんブランディングそのものの効果もあったと思います。でも、一番変わったのは目標の出どころでした。「とにかく勝ちたい」から「こうありたい」へ。そうしたら、続けることが、そんなに苦しくなくなったんです。
義務は切れる。願いは、なかなか切れない
人が本当に続けられる目標は、たぶん一種類しかないと思っています。自分の価値観に、ちゃんとつながっている目標です。
「早起きをする」ではなく「朝の静かな時間が好きだから、その時間を持ちたい」。「発信する」ではなく「自分が大事にしていることを、必要な人に届けたい」。言っていることは同じに見えて、燃料がまるで違います。前者は義務、後者は願い。義務はいつか切れてしまうけれど、願いはなかなか切れません。
だから、目標が続かない自分を責める必要はなくて、責めるより先に、そっと疑ってみるほうがいいのだと思います。「この目標、本当に自分の願いから来ているだろうか」と。
目標を、願いのほうへ言い換える
もし今、続かない目標を抱えている方がいたら、そのうちのひとつを取り上げて、こんなふうに問いかけてみてください。「これは、誰の期待だろう」「自分は本当は、何が嬉しいんだろう」。
もし答えが「誰かにすごいと思われたい」という他人軸のものだったとしても、それが悪いわけではありません。ただ、その燃料は切れやすい。だから、その目標の奥にある自分の願いのほうへ、そっと言い換えてあげる。それだけでいいのだと思います。
言葉が変わると、燃料が変わる。燃料が変われば、続き方が変わります。目標が続かないのは、意思が弱いからではなく、ただ燃料の置き場所が、少しだけ外にあっただけかもしれません。それを内側に戻すのは、大きな決意ではありません。目標をひとつ、問い直してみる。それだけで、明日からの一歩が、ちょっと軽くなる気がします。
僕は、目標をとても大事にしています。目標があると成長できるというのもありますが、それ以上に、目標があることで人生が豊かになる気がするからです。今日より明日が楽しみになる。その一日が続くことで、人生はもっと楽しくなる。続かない目標を立てて凹んでしまうより、目標の立て方そのものを、見直してみる。そんな視点が、どこかで役に立てば嬉しいです。
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