UPDATE:2023.10.16
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【言葉について考えよう】「愛情をこめて」はどんな愛情?
今年初めて「秋月」という梨を食べました◎さっぱりした甘さで、とてもおいしかったです^^
梨に限らず、手作りの商品にはよく、
「愛情をこめて作りました」と添えられています。
愛情がこもっているなら、さぞ美味しかろう!
と思ってしまう私は非常に単純です^^;
しかし、よくよく考えてみると、「愛情」ってどんな愛情でしょうか。
愛情の形も色も温度も何もかも、人によって違います。
ですが、「愛情」という言葉ひとつで表現してしまうと、
一人ひとり違うはずの想いが、どれも同じものに感じられます。
たとえば、愛情をこめて作られた「梨」。
Aさんは、代々受け継いできた畑と品種に誇りを持っているかもしれない。
Bさんは、初めての品種改良でわくわくしているかもしれない。
Cさんは、梨嫌いの友人に、美味しいと感じてほしいかもしれない。
でも、それらはすべて「愛情」でまとめることもできます。
なんともふしぎな言葉の世界ですね。
人それぞれ、胸に抱く気持ちに明確なカタチはないけれど、
言葉には、その気持ちを特定の型にはめこむチカラがあります。
だからこそ、一番しっくりはまる型を選ぶために、
「どうして愛情って言葉を選ぼうと思ったのか?」と
深く心に訊ねると、他の言葉が浮かぶかもしれません。
先週のわかさまのブログを読んで、
生きた言葉を使うって、熟練の技だなあと思いました。
客単価を倍以上にした瞬間を目の前で見た日。
言葉は、想いを伝える道具です。
でも、道具としてただ並べるだけでは、気持ちは伝わりません。
かっこいい言葉を使うより、おしゃれな言葉を選ぶより、
拙くても未熟でも、想いをより鮮明に表現する言葉を探そうとすること。
それだけで、「わかる!」と、感じてくれる人が増えるはずです◎
心の中にある想いとぴったり重なる言葉を
いつでも探していきたいですね^^