UPDATE:2019.6.10
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失恋ソングのペルソナを考えてみた。
“君がいないと 何にもできないわけじゃないとヤカンを火にかけたけど 紅茶のありかがわからない”
きっと一度は耳にしたことがあるであろうこのフレーズ。
こちらは1992年に発売された槇原敬之さんの5枚目のシングル
『もう恋なんてしない』の冒頭の歌詞の引用です。
マッキーの歌はいつも歌詞の描写がうますぎて
情景が手に取るように見えてきます。
何度聞いても、何年経っても涙なしでは聞けない名曲です。
そう思ったのが私だけではないから大ヒットしたんでしょうね。
それだけ多くの人の心を打った歌なんだと思います。
ラブソングって私のために作って頂いた訳じゃないのに
なんで私の心に、そして世の中の多くの人の心に刺さるのかと
不思議に思ったことはありませんか?
失恋なんぞした時には
「これ私の歌だ。」なんて勝手に主人公ドロボーしてみたり。
………
たとえばマッキーはこの歌を書いた時に
どんな人をペルソナ(ターゲット)に設定していたのでしょうか。
・最近 同棲していた彼女と別れた30代前半の男性?
・俺様系でプライドが高いけど実は一途で彼女が大好きな男性?
・やかんのありかは分かるけど紅茶のありかは分からないおっちょこちょいな男性?
誰か一人に向けて書いていたとしても、そうじゃなくっても
結果的には幅広い年齢層の男女の心を打つ作品となりました。
「こういう状況になったことはないけどさ、
もし私がいなくなったらお父さんも紅茶探せないんだろうな
ってこの歌聞くとちょっと切なくなるわー。」
と60代の母にまで刺さっていて衝撃を受けました。
こんなに具体的な描写で、
共感する人の範囲が狭まるかと思われる状況の歌詞なのに
それが物凄く多くの人の共感を得るのって本当にすごい。
やっぱりペルソナは細かく設定すればするほど
より効果的に人の心に訴えることができるのだと
マッキーの失恋ソングを通して学びました。
人の心の動きってとても面白い。
でも法則は必ずある。
会社でのブランディングミーティング以降、
ペルソナを考えるブームのワカシマでした。