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「ただ作る」の需要が減る時代に、僕らが考えていること

DATE . 2026.04.22

Category : ブランディングデザイン

Nakamura Hiroki
ジャーナルを書いた人Nakamura Hiroki

Creative Director

株式会社アプリコットデザイン 代表
ブランドマネージャー1級/インターナルブランディング認定コンサルタント/WEBデザイン技能士/WEBマーケティング検定/ネットショップ実務士

「ただ作る」の需要が減る時代に、僕らが考えていること

どうも、中村です!

最近、社内外でよく聞かれるテーマがあります。「AIが進化したら、デザイナーやクリエイターの仕事ってなくなるんじゃないですか?」という問いです。

結論から言うと、僕はそう思っていません。

というより、AIの進化は、本物のクリエイターにとってむしろ追い風になると、現場で感じています。

今日はなぜそう思うのかを、うちのチームで起きていることも交えながら、整理してみたいと思います。

「ただ作る」の需要は、確実に減ってきている

まず事実ベースで話すと、「ただ作るだけ」の仕事の単価と件数は、この1〜2年ではっきり下がっています。

これは、うちの会社だけでなく、業界全体の感覚だと思います。

たとえばバナー、LP、簡単なロゴ、簡単な動画、原稿の清書、こういった仕事は、AIツールでかなりの部分がカバーできるようになりました。発注する側からすれば「これくらいなら自分たちで作れるかも」と感じる領域が、毎月のように広がっている状態です。

ただ、ここで勘違いしたくないのが、「クリエイティブ全体の需要が減った」のではなくて、「作業的なクリエイティブの需要が減っただけ」だということです。

AIが奪ったのは「価値」ではなく「作業」

お客さまがデザインや制作にお金を払ってきた本当の理由を考えてみると、「きれいに作ってくれるから」というのは実は半分で、もう半分は「自分たちの価値を整理して、ちゃんと伝わるかたちにしてほしいから」だったはずです。

つまり、価値の中心はもともと、「作る」の手前、つまり 「なぜ作るか」「誰に届けるか」「何を伝えるか」のところにありました。ここと「作る」がセットで発注されていたんですね。

AIが起こしたのは、この中の「作る」の部分を、一気に民主化したという変化です。

結果として、価値の源泉が「作業」にあったのではなく「設計」にあった、という事実が、よりはっきり見えるようになりました。

現場で起きている変化:生産性は上がり、思考の時間が増えた

実際、うちの会社でもAIを業務にガッツリ組み込んでから、生産性はまちがいなく爆上がりしました。

– 競合分析やリサーチのスピードが速くなった
– ラフ案・たたき台を短時間でたくさん用意できるようになった
– 議事録や文章の整理にほぼ時間がかからなくなった

ところが、これで仕事がラクになって暇になったかというと、まったくそうではないんですよ。

作業を巻き取ってもらった分、お客さまの事業を理解する時間や、コンセプトを考える時間が増えた、というのが正確な変化です。

その結果、お客さまから評価されるポイントも変わってきました。「きれいに仕上げてくれる」から、「うちの会社らしさを見つけてくれる」「言葉にしてくれる」へ。制作会社に求められている機能が、作業者から伴走者にシフトしているのを感じます。

これから価値が上がる3つの力

では、クリエイター側はこれから何を鍛えたらいいのか。僕は大きく3つだと思っています。

① 目的を定義する力

「そもそも、なぜそれをやるんでしたっけ?」という問いに答えを出せる力です。AIは目的があれば実行してくれますが、目的そのものを作ることはできません。お客さまの事業の中から、本当にやるべきことを見つけて言語化できる人は、これからむしろ単価が上がっていきます。

② ブランドらしさを見つけて整える力

お客さま自身も気づいていない「その会社らしさ」を引き出して、言語化して、表現につなげる力です。これは観察・対話・経験の積み重ねがないとできない仕事で、AIがいちばん苦手にしている領域でもあります。

③ 最終ジャッジをする力

AIは100案出してくれますが、「この会社にとってこれがしっくりくる」と判断するのは、文脈と哲学を持った人にしかできません。目利きの価値は、これから確実に上がっていきます。

「本物」とは、なぜ作るかを語れる人のこと

「本物だけが生き残る」という言い方をよく聞きますが、僕はこの「本物」という言葉を、「なぜそれを作るのかを自分の言葉で語れる人」と捉えています。

技術がうまいだけの人と、「なぜを語れる人」の差は、AI時代にどんどん開いていくと思います。なぜなら、「作る」の部分がAIで横並びになるからこそ、その手前の思考の深さがそのまま差になるからです。

逆に、なぜを語れる人は、AIを武器にして、むしろ今までできなかった仕事まで手が届くようになります。

思考で選ばれる時代へ

AIの進化を、クリエイターの危機として捉えるのか、チャンスとして捉えるのか。

これは、自分の仕事を「作業」と見るか、「価値の設計」と見るかで変わると思います。

うちの会社でも、AIを積極的に取り入れながら、より深く考え、より本質を言語化できるチームになることを目指しています。

作ることは、これからどんどんラクになります。

でも、なぜ作るかを決められる人は、これからもずっと必要とされ続ける。

そう信じて、僕らは今日もお客さまの価値の言語化に向き合っています。

もし、ブランドの「なぜ」が曖昧になっていると感じていたら、一度ご相談ください。御社の「らしさ」を一緒に整理するところから、お手伝いできたらと思います。

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