UPDATE:2017.2.3
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【ノベログ】 ruins – part.1 【ルーインズ】
「ブログ」の意味知ってました?Web「インターネット」上に残すLog「記録」だから、Weblog「ウェブログ」。
略してblog「ブログ」らしいです。
そんなことはどうでもいいとして、ブログのネタは毎回そうそう出てきません・・・
なので、Novel「小説」 log「記録」、略してNovelog「ノベログ」始めます。
僕は考える事が好きです。
方向に統一性はないですが、たまに今回のように何か物語を考えたいと思い立つと、すぐ行動です。
ページ数にして50ページ分位ですが、ゼロから5時間くらいで書き上げました。途中までですけど・・・
その書きかけの小説?みたいのあるので、それ載せて時間稼ぎです(汗
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山奥にある廃墟となった旅館に一人の青年が訪れる所から物語は始まります。
………
ruins – 廃墟
………
「ここが例の廃旅館かぁ。ほんとボロボロだな。」
僕の名前は望。趣味で廃墟のホームページを公開している。
今日はホームページに掲載する廃墟の写真を撮影する目的で廃墟となっている旅館跡に来ている訳だ。
これから向かおうとしている廃旅館は廃墟ファンの中でも有名で、純和風な温泉宿の香りが漂っている物件。
営業していた当時の雰囲気がそのまま残っていて、ファンには堪らない。
今回、やっと訪れることができ胸を高鳴らせながら廃旅館へと続く道を歩いている。
この廃旅館、営業当時は秘境を売りに多くの観光客を集めていたのだが、ある事件を機に人足が途絶え、廃業してしまったらしい。
今日の為に、当時の新聞や記録などを調べたのだが、なんとも不思議な事件のようだ。
十五年前の話になるだろうか。旅館に宿泊していた数人の客が次々と姿を消す失踪事件があったらしい。
警察の捜査でも手がかりは掴めず、失踪した客は発見されることはなかったらしい。
事件後も旅館は営業を続けていたらしいのだが、宿泊客失踪の噂が消えることはなく、それが悪い噂となり旅館の経営を圧迫していった。
その為なのか客足は途絶え、事件後数年で廃業してしまい、旅館の主人一家はその後消息不明となっているらしい。
主を失った旅館は売りに出されるが、悪い噂が足枷となり、管理していた不動産会社も売り物にならないということで、取り壊す予定だったそうなのだが、何故か今に至るまで取り壊されていない。
色々な意味で曰く付きの物件である。
打ち捨てられた廃墟へと向かう道は県道から枝道に入った先に在り、雑草や枯れ草、倒木で昔ここが道だったとは思えないような有様になっている。
やがて目の前にその廃旅館が姿を現す。
曰く付きの廃墟を目の前にし、不穏な空気を感じたが、昼間の明るい時間帯ということもあり廃墟に足を踏み入れることにした。
壊れた旅館の入り口と思われる場所には、かつて引き戸であったであろう朽ち果てた格子戸が無残な姿と化している。
敷居を跨ぎ、足を踏み入れた瞬間寒気が体を襲い周囲の空気が冷えるのを感じた。
進入者を拒むかのような空気と、誰かに見られているような視線も感じる。
「なんか嫌な雰囲気だな。」
嫌な雰囲気を他所に、建物に入るとすぐに広い空間が僕を出迎える。
そこは旅館のロビーらしく、左手にはフロントらしき場所があり、その横には二階へと続く階段がある。
右手は廊下となっており、廊下の奥で左に曲がっている。通路の入り口に浴場と書かれたプレートが掛っている。
その横には遊技場と書かれた空間があり、卓球台が置かれている。温泉に卓球は欠かせない。
正面には奥へと続く廊下が見える。廊下は奥まで続いており暗くて先の方は良く見えない。
「なかなか雰囲気のある廃墟だよ。いい写真が撮れそう。」
手始めにロビーの写真を数枚撮る。
フロント、風呂場へと続く廊下、風呂場と書かれたプレート、奥へと続く廊下、二階へと続く階段。
写真を撮り終えひとまずフロントの裏側を見てみることにした。
部屋の鍵や、旅館のパンフレット、懐中電灯、壊れた電話機などが散乱している。
パンフレットを手に取り見てみると、今から十五年前の日付が書かれている。
そばにある懐中電灯を手に取りスイッチを入れるが点かない。
「当たり前か。」
十五年もの時間が経過しているのだ。電池が残っているはずがない。
次に浴室の方へ行くことにした。
浴室へ続く廊下には窓があり外の光が差し込んでいる。
ガラスは殆どが割れており足元に散乱している。
ガラスの下には掃除用の柄だけになったモップの残骸が転がっている。
廊下を突き当りまで歩き角を左へ曲がると下り階段があり、その先に幾つかの戸が見える。
階段を下ると薄暗い廊下が伸びている。
廊下には戸が五つあり、手前から二つ目と三つ目は浴場。
四つ目と五つ目はトイレ。
一番手前の戸は何の部屋かは分らないが、鉄製で錆び付いている。
まずは男湯へ足を踏み入れる。
廊下から壊れた引き戸を開け中に入ると脱衣所があり、脱いだ服を入れる籠が辺りに散乱している。
床板は所々腐り抜けていて危ない。
足元に気を付けながら浴室へ向かう。
浴槽は二つあり、一つは室内、もう一つは露天になっている。
浴室自体は広いのだが浴槽は意外に小さく、辺りにはプラスチックの桶が散乱している。
「なんか懐かしい感じがするなぁ。」
室内の浴槽には雨水が数センチほど貯まっている。
雨水が外から入り込んだのであろう、浴槽の中には落ち葉や虫の死骸が浮いている。
続いて露天の方を見てみる。
室内浴室と露天はガラスの扉で仕切られているが、ガラスは割れて散乱している。ガラスに注意しながら、露天部分へと出てみる。
浴槽の向こうには絶景が広がっている。
露天の浴槽の周りには木や草が生い茂り自然に飲み込まれたかの様な雰囲気だ。
「廃墟っぽいなぁ。」
浴槽の中には雨水が浴槽の淵いっぱいまで貯まっている。
長年の時間経過で浴槽の縁には苔が生い茂り、水面には一面藻のような物が浮び緑の絨毯と化している。
ポチャン…
「おっ! 何かが飛び込んだ。」
蛙だ。
時々蛙が飛び込み緑の絨毯の下へと消えていく。
どれくらいの深さか見当もつかないが、浴槽なのだからそう深くはないだろう。ここだけ見れば、沼と見間違えそうだ。
次に女湯の方へ行ってみる。
普段は入ることの出来ない禁断の領域ということもあり、廃墟ではあるが気持ちが高ぶる。
脱衣所は男湯とさほど変わらないが、女湯の方には化粧台が設置されており、化粧台には数枚の鏡が付いている。
幾つかの鏡は割れておらず歩く自分の姿が映る。
「こういう場所で見る鏡って嫌だよな。」
廃墟という場所だけあり何か映りそうで怖い。
奥の浴室は男湯と同じで、浴槽が室内と露天の二つあり、浴槽内の状況も大体同じだ。
浴場を出て奥にあるトイレへと向かう。
浴場利用者向けのトイレなのか狭く、奥の方はかなり暗い。
持ってきた懐中電灯を使い女用トイレの中に入る。
流石にトイレは怖い。廃墟の奥まった場所にあるだけに、怖さを倍増させる。
洗面台には洗面台が一つと個室が二つあり、洗面台には鏡が割れずに残っている。
個室の一つは戸が壊れており下に落ちているが、もう一つの戸は健在だ。
恐る恐る開けてみる。
ギィーッ
音を立てて戸が開く。
中は昔ながらの和式の便器だ。
なんか学校の怪談を思い出す。
個室に閉じ込められて、なんたらかんたらなのだが、怖いので思い出したくない。
取り立てて収穫もなくトイレを後にする。
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今回はここまで。
廃墟が映し出す、光と闇のコントラスト。
昼の顔と夜の顔。
自然に飲み込まれていくその姿。
朽ちていく美しさ、そんな美しさに心奪われます。
そんな廃墟がとても好きなのです!
このように考える事がシステム開発に繋がります。
個々のピースを繋ぎ合わせ新しいシステムを組み上げる。
その為にはジャンルに囚われず色々とやってみることです。
時には壁が立ちはだかる時もあります。
そんな時こそ頭の使いよう。普通に乗り越えるのではなく、回り道をする、壁を打ち砕いていく、どんな方法でも良いのです。過程が大事なのです!
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今回の音楽
EDM系の音楽です。
PVを見ると分かるのですが、狩るものと狩られるモノ。
ん~。EDM最高です!
Skrillex -First Of The Year-