UPDATE:2024.2.28
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一般的な正解を疑い、独自のストーリーを取る
今の日本には、便利で綺麗な商品が多く存在し、
生活者からしてみれば便利であること、機能的に優れていることが
当たり前という時代になってきています。
今時不便を強いられる商品を見つける方が難しいほどです。
つまりこれは「機能的に優れているだけでは、もう強い満足感は得られない」とも言えると思います。
機能的に優れた商品やサービスが世の中に多くある中で、選ばれ続けていくためには、
生活者に共感・信頼・憧れなどの情緒的価値(感情的価値)を届け、
生活者とブランドが感情的な繋がりを持つ必要があります。
では、どうすれば良いのか…??
今回一つあげたいのが、「一般的な正解よりもストーリーを取る」というやり方です。
有名な話ですが、
過去にスターバックスは、周囲から「直営店のみで展開するのはナンセンスだ!」と言われていました。
確かにブランドのことを何も考えなければ、
フランチャイズ展開した方が効率的です。
それでも直営で展開し続けているのは、正解を疑い、自社のブランドコンセプト(サードプレイス)に沿って、
独自の体験価値を追求し続けているからだと思います。
これはフランチャイズが悪ということではなく、
たまたまスターバックスというブランド(コンセプト)的には、
フランチャイズモデルとの相性が良くなかったということ。
直営の方が、ブランドマネジメントがしやすく、理念に沿った独自の価値を強められる。という判断です。
結果的に目立った広告は一切出さずに誰もが認めるブランドとして今も存在しています。
効率、誰かの模範解答、多数派の意見よりも、後々ストーリーとして語れる方を取る。
実際、何の関係もない私も、今こうしてスターバックスというブランドのことについて勝手に語っています。
ストーリーテリング、ナラティブマーケティング的にもとても鮮やかです。
・・・
もちろん注意しなければいけないこともあります。
ストーリー性を取る場合、社内のブランドに対するエンゲージメントが低ければ、
社内が空中分解してしまうこともあり得ます。
(ある意味諸刃の剣。)
一般的な正解から逸脱する分、
「理にかなってない!」
「なぜそんな効率の悪いことするんだ!」
などの声が出てきてしまうからです。
(ブランドとして一貫性を保てていてもなかなか理解が得られない)
ストーリー性を取る場合、社内からの全面的な協力は間違いなく必要です。
なのでまずは社内のブランドに対するエンゲージメントの確認や事前の説明・対話がマストだと思います。
・・・
他とは違う”そのブランドだから取る選択”は、後々生活者との感情的な繋がりを生み、大きな力となります。
そしてこれができるようになるためには、まずは「一般的な正解を知る」ことから。
それではまた!