“らしさ溢れる写真”を撮影するために・・撮影準備は徹底的に！〈前編〉

UPDATE：2024.2.13

CATEGORY: プロジェクト仕事のこと

こんにちは！
以前萩原さんがブログに書いてくださっていますが
先月、金沢製菓調理専門学校様の写真撮影に行ってまいりました＾＾

写真撮影現場で改めて感じたこと。

自社のホームページや会社説明パンフレット等において
写真は顧客から選ばれるための”非常に重要な要素”になるかと思います。
SNSの影響で「写真ひとつで選ばれる時代」といっても過言はない現代。
Instagramで気になる商品を見つけてwebサイトを訪れてみたら
なんだが写真がイマイチ・・・やっぱ買うのやーめた！
なんてことは、皆さん一度は経験があるのではないでしょうか。

写真ひとつで選ばれる現代において
その会社らしい、その人らしい写真を撮ることが非常に重要です。
写真撮影においては、もちろんカメラマンの腕がクオリティを左右しますが、
カメラマンがスムーズに段取りよく撮影できるよう、
そして被写体の方がいつものリラックスした表情で撮影できるよう
徹底的に事前準備をしておくことが重要です。

今回の金沢製菓調理専門学校様の撮影を事例に、
“らしさ溢れる写真”を撮影するために具体的にどういった事前準備をしておくと良いのかを
お伝えできればと思います！

まずは撮影したいイメージをPinterestや画像検索サイトで探してみよう！

写真撮影はその場のノリでなんとかなる・・・・！

とお考えの方へ

・・・残念ながら、絶対無理です、必ず失敗します！笑

どれほど腕を持ったカメラマンであっても、現場や被写体をその場で見ながら
撮影物・場所やポージングを指示することは至難の業。
なんとなくノリで撮れたとしても、撮影後にデータを見てみたら
「もっとこんなカットを撮ればよかった・・・」「Webサイトにこういうカットを載せたかったのに撮れていない」
などなどあらゆる後悔が押し寄せてしまいます。

なので、撮影の準備段階で必ず、撮影したいイメージを画像検索サイトで探し
きちんと整理しておくことが大事です。

ちなみに、今回の金沢製菓調理専門学校様の撮影の場合、
生徒さんの楽しげなポーズをたくさん撮らねばならなかったので、
絶対に撮りたいカットをスプレッドシートに一覧でまとめました。
（ちなみに全部で120ポーズほどピックアップし、めちゃくちゃ大変でした笑）

↓シートを一部抜粋

撮影したいポージングやシーンをまとめた「想定カット表」には

想定カット表にまとめること

■ 使用想定ページ（webサイトやパンフレットのどこに使用するカットなのか？）
■ 撮影イメージ（具体的にイメージしているポージングなどをPinterest等のツールで探す）
■ ポージング内容（被写体に指示を出しやすいよう、どういったポージングをしてほしいのかを簡単に文章でまとめる）

の3点をまとめられたら完璧です◎
ちなみに今回の現場ではホワイトボード一面にこの想定カット表を貼り出し
学生さんに直接見てもらってポーズのイメージを掴んでもらいました。
あらかじめたくさんのポーズイメージを洗い出しておいたおかげで、
「わたしこのポーズがいい！」「みんなでこのポーズやってみない？」など
学生さん同士で盛り上がっており、大変でしたが作り甲斐があってほっとしました。

【重要】香盤表は細かく組もう！

さてさて。
この香盤表作成が撮影準備において肝となります。
どんな撮影においても撮影時間は限られているはず。
例えば撮影スタジオをレンタルする場合は、レンタル時間を過ぎてしまえば延長料金が発生してしまったり
自然光が綺麗なタイミングで物撮りをしたい場合は、要領よく撮影していかないと日が沈んで思うようなイメージが撮影できなかったり・・・
などなど、限られた時間内でベストショットを撮るためには、撮影スケジュールの計画、
つまり、〈香盤表の作成〉が非常に重要なのです。

金沢製菓調理専門学校様の撮影では、1日にたくさんのクラスの座学や調理実習風景を撮らねばならず
しかも同時間に複数の授業が展開されていたため、
撮影漏れが出ないよう、かなり細かく撮影スケジュールを組む必要がありました。

↓シートを一部抜粋

1日の撮影の段取りをまとめた「香盤表」には

香盤表にまとめること

■ 開始時間
■ 撮影場所
■ 撮影内容
■ 撮影イメージ
■ 撮影においての注意事項

をまとめられたら完璧です◎
ご注意いただきたいのは、撮影時間だけでなく
「撮影前の事前打ち合わせをいつやるのか？」
「昼食はいつ取るのがベストなのか？」
「遅くとも何時までに撤収せねばならぬのか？」
といった撮影以外の段取りも細かく入れておくこと。
特に終日の撮影は体力が消耗されるので、どのタイミングで休憩を取るかなども
細かく整理することで、現場スタッフの疲れも軽減できます。
“ どうスケジュールを組めば、カメラマンや被写体がスムーズに、かつ楽しんで撮影に取り組めるか”
といった撮影環境を整えるのもディレクターの大切な仕事です。

長くなったので〈後編〉の記事に続きます〜！
〈後編記事はこちら↓〉