UPDATE:2023.11.28
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【仕事術スタディ】よくある間違い「たたき台 = 完成手前の下書き」
Contents
「明日の仕事への学びにつながる」ような、日々のちょっとした仕事術・仕事の考え方を
定期的に発信していけるようになりたいな〜なんて最近は考えている市村です。
では本題。
仕事で上司から「たたき台を作っておいてね!」と指示された際、
みなさんはどういった「たたき台」を作っていますか??
そもそも、「たたき台」ってなんぞや
わたしは正直「たたき台」という作業過程がとても苦手です。たたき台はどこまでのクオリティが「たたき台」とみなされるのかが不明確で
力を抜きすぎたらめちゃくちゃダメ出しを受けてやり直す。というイメージを持っているからです。
たたき台の語源を調べると、もともと鍛冶場で使う道具の名前を指し、
鍛冶場で金属を焼いてたたきながら刀や包丁などを形作っていく作業の中で、熱した金属を乗せる台のことを
「たたき台」といったそう。
金属を何度も叩いて形を綺麗に整える鍛冶屋の製造方法を、
何度も思考を巡らせたり議論を重ねたりしながら原案を作る様子に例え、
「ブラッシュアップを繰り返しながら、よりよい案に仕上げるための企画の原案」という意味で
「たたき台」が使われるようになったそうな・・。
「たたき台 = 完成手前の下書き」ではない!!!!
↑はわたしがずっと誤認識をしていた考え方です。「提案資料のたたき台を作って」と言われると、わたしの場合は
・資料の見栄えを意識し、フォントやレイアウトを整える
・(データをもとにした仮説を入れる場合)がっつりリサーチを行い、リサーチ結果をまとめる
・とにかくたたき台をつくるのにかなりのリソースを割いている
など、あとちょっと手を加えると完成するような、「完成手前の下書き状態」を作ってしまっていました。
本来の「たたき台」は社内メンバーやお客様と議論を生むためのツール
昔から私は心配性かつ凝り性(周りに迷惑をかけないか心配だからこそ、凝ってしまう性格)で特に仕事はチームで進めるものなので、
「情報が足りないとチームの人に迷惑をかけるかもしれないから、たくさん調べ、たくさん情報を詰め込んでチームの人に見てもらおう!」
というマインドが働き、たたき台でなく「完成手前の下書き」を上司やデザイナーさん・コーダーさんに
提示していました。
が、、、、最近よく思うのは、頑張って労力をかけた ”たたき台” のせいで
全然議論ができていないのでは・・・?ということです。
例えば自分の立てた仮説に沿って一生懸命にリサーチをし
そのリサーチ結果をもとに一生懸命に情報を詰め込み、そして見やすくするために綺麗に整えた
たたき台を作った場合、
作成者の固定観念に縛られ、そのがっちりと組まれた”たたき台”に議論の隙がない・・という状態を作っている可能性があります。
たたき台の本来の意味を振り返ると、
議論の隙がない(議論の機会を奪う)たたき台は全く本質的ではありませんね、、
あくまでもたたき台は他の人の意見を引き出すためのツールということを私自身も肝に銘じたいと思います。
具体的なアイデアを固めるのではなく、ディスカッションしたいポイントを明確に
「たたき台=他の人の意見を引き出すためのツール」と定義づければ必要なのは具体的なアイデアでも綺麗な見栄えでもなく、ディスカッションしたいポイント になりますね。
もちろん、大枠の構成や自分の仮説は考えておいた上で
「企画を考える上で、今何が不明確で、どこをディスカッションしたいのか」という現在地を明確にしておかないと
上司やチームメンバーのアイデアを引き出すことができません。
具体的なアイデアを考えることにリソースを割くのではなく、
どこにアイデアを出してもらいたいのかを明確にすることに注力することが大切です。
今日もお疲れ様でした!ではまた^^