UPDATE:2024.2.9
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八方美人ではブランディングはできない!
今世の中にある強いブランドの共通点に“ブランド側もお客様を選んでいる”という共通点があります。
ブランディングはブランド独自の”意味”を作り強くし、
選ばれ続ける(指名買いされる)ための戦略ではあるのですが、
選ばれる続けるためには、まずは”自分たちが選ぶ”というのが前提にあります。
価値を届けたい人に届けるためには、
独自のスタンスや考え方、強みを見つめ直し、誰かのことを想像して、
その誰かとって価値と感じないことを排除し、
逆に、より満足度が増す価値を磨いていくことが大切です。
(既存の価値に対して”距離感近く”シナジーを生むことができる価値の掛け算も重要)
例えばApple社のiPhoneも携帯電話本体からボタンを排除しました。
届けたい価値をとことん追求した結果、
シンプルで美しいデザイン、直感的でわかりやすい操作性、画面のサイズ拡張、
そしてiTunes等の機能との掛け算で、より価値を増幅させた。
(インパクトや満足度を向上させた)
もし当時の携帯電話で主流だった、「ボタン」や「軽量化」を
捨てるという選択ができていなかったらここまでiPhoneは浸透していなかったと思います。
・・・
足し算をやめること、引き算を行うことは、実際にその場面に直面すると、
「今利用してくれている人たちがいなくなってしまうのではないか?」
「多くの人から求められなくなるのではないか?」
という不安に駆られると思います。
ただ、付き合わなくても良い人と無理して付き合ってまで続けることに何の意味があるのでしょうか。
100中100人が100%満足する商品やサービスを生み出すことはほぼ不可能に近く、
むしろそのようなサービスを提供することによって、
本当に幸せにしたい人を不幸にしてしまうこともある事実を忘れてはいけないと思っています。
嫌われる覚悟がないと、良いブランド、良いコンセプト、良いクリエイティブは生み出せないんですよね。
断言できるのですが「これだけは信じられる!」という価値観を貫き発信し続けていくことによって
不思議とまた新しい誰かとの出会いが間違いなくあります。
これまで様々な場面でそういったシーンを目の当たりにしてきました。
・・・
ブランドの意義(ブランドパーパス)に立ち帰り、
どれだけ覚悟を持って取捨選択できるかがポイント。
あとは選択したことを正解にするまでとことんやり切るのみ!
ブランディングを進める過程はそういった決断の連続なので、
やっぱり八方美人ではブランディングできないと思います。
デザインにおいてもそうですが、引き算することで世界観を際立たせることができる。
提供したい価値や一貫性をわかりやすく伝えることができる。
なぜそのブランドを立ち上げたのか?
誰のためのブランドなのか?
そのブランドは今後どんな姿を目指すべきなのか?…
不必要に対象を狭めてしまっても、それはそれでビジネスの目標に辿り着かなくなってしまうので、注意が必要です。
ただ、そういった場合においても「誰に」がまだ見えていない状況だったりもします。
私自身もついつい目先のことに囚われて間違うことが多いので、
ブランドの核となる部分を忘れないためにも、
時には誰かに壁打ち相手になっていただいたり、自問自答する時間を設けたりなど…
そういった機会を意識には頼らず、定期的に儲ける仕組み化を整えています。
かなり抽象的な話だったかもしれないですが、
ここがブランディングの本質だと思っています。
それではまた!