UPDATE:2017.4.28
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奥が深いよ ダミーテキストの世界
こんにちは!佐藤です。突然ですが皆さま、こんな文章を目にしたことはおありでしょうか?
“Lorem ipsum dolor sit amet, consectetuer adipiscing elit. Maecenas porttitor congue massa. Fusce posuere, magna sed pulvinar ultricies, purus lectus malesuada libero, sit amet commodo magna eros quis urna.”
“Windowsでコンピューターの世界が広がります。1234567890”
“あのイーハトーヴォのすきとおった風、夏でも底に冷たさをもつ青いそら、うつくしい森で飾られたモリーオ市、郊外のぎらぎらひかる草の波。”
“山路を登りながら、こう考えた。智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。住みにくさが高じると、安い所へ引き越したくなる。どこへ越しても住みにくいと悟った時、詩が生れて、画が出来る。”こちらはお仕事中によく見るテキストたちです。いわゆる「ダミーテキスト」「サンプルテキスト」ですね。
なんだか気になったので調べてみました。
Lorem ipsum~
lorem ipsum(ロレム・イプサム、略してリプサム lipsum ともいう)とは、出版、ウェブデザイン、グラフィックデザインなどの諸分野において使用されている典型的なダミーテキスト。(Wikipediaより)文書のレイアウトを組む際に、文の内容よりも全体のデザインを見せるために、全く意味のない文字の羅列になっているそうです。Lorem ipsumは古典ラテン語によく似た、意味を持たない文字列だったのですね!
このLorem ipsumのダミーテキストですが、Wordに=lorem()と入力しenterキーを押すとなんと一気に挿入されます。ぜひお試しあれ。
Windowsで~ あのイーハトーヴォの~
こちらはWindowsとMacの書体見本です。フォントをインストールした際に見かける文章ですね。
Windowsの方はわかりやすいのですが、気になるのはMacの方の文章です。あのイーハトーヴォって何?
実はこちら、宮沢賢治さんの「ポラーノの広場」という作品の一節だそうです。
「イーハトーヴォ」のモチーフはご出身地の「岩手」なのだそう。となると「モリーオ市」は「盛岡市」ですね。宮沢賢治さんの独特な造語はとても印象に残ります。
著作権保護期間の過ぎた作品で、青空文庫さんで全文を読むことができます。
山路を登りながら~
こちらはAdobe illustrator CC2017からテキストツールを使う際に自動で入力されるようになったサンプルテキストです。この文章は夏目漱石さんの「草枕」の冒頭部分です。
こちらも著作権保護期間の過ぎた作品で、青空文庫さんで全文を読むことができます。
はじめてCC2017を使った時、テキストを入力しようとしたら急に「山路を登りながら」が出てきてめちゃくちゃ動揺しました。
更に、テキストエリアを広げるとぶわーっと冒頭の文章が羅列されます。正直びっくりします。とても住みにくそう…
このサンプルテキストの自動入力をやめるには、
「編集」→「環境設定」→「テキスト」から
「新規テキストオブジェクトにサンプルテキストを割り付け」のチェックを外せば入力されないようになります。
ダミーテキストの世界、調べれば調べるほど奥が深いです…(つづく?)
続編:謎が深まるダミーテキストの世界
続々編:恐怖?!ダミーテキストの世界