UPDATE：2020.6.26
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神前式とチャペル式、歴史があるのはどっち？
白無垢に角隠し、真っ赤な紅をひき、神社で婚礼の儀を行う伝統的な神前式
真っ白なウエディングドレスに身を包み教会で神に永遠の愛を誓うチャペル式
本当に歴史があるのはどちらでしょう？
日本人である我々は
神前式の方がもちろん歴史があると思いがちだけれど
確かに「日本の結婚式の歴史」からすればそれは正解なのだけど
世界の歴史から見ればチャペル式の方がずっとずーーーっと長い歴史を持つ。
日本の神前式のはじまりは明治時代、皇室の方々の結婚式が原型になっていると言われています。（1900年前後）
一方ヨーロッパでのチャペル式の歴史は10世紀にまで遡ります。（900年前後）
1000年もの長い歴史の差が
実はそこにはあるのですね。
だからって別にどっちが良くて、どっちがダメって訳じゃないんです。
二人が結婚式をする意味がそこで果たせれば
カタチはなんだっていいんです。
もともと日本には「結婚式」という概念がなかったようです。
「嫁入り道具」なんて言葉を耳にしたことがあるかと思いますが
1. 新郎の家に花嫁の荷物を運び入れる「道具入れ」
2. 花嫁が新郎の家にお引っ越し「嫁入り」
そのあとに
3. 親戚を新郎の家に呼んで花嫁のお披露目をする「祝言」（しゅうげん）
の3つをすることで婚礼の儀としていたようです。
至ってシンプルです。
しかし、これが本来の結婚というものなんだと思います。
結婚式ってキラキラで、ゴージャスで
夢の世界、非現実の空間、日常とは遠くかけ離れた特別な時間
というイメージが植え付けられてしまっていますが
本当は「結婚」ってものすごく現実で、日常の中にあるもの。
そのギャップに
結婚式が終わった途端に無気力になったり、
結婚式ロスなんて言葉を聞くこともあります。
きっと、「ナシ婚」が増加しているのって
キラキライメージばかりが先行して
「結婚式」の本来の意味が見失われているから
「そんな結婚式ならする意味がない」と思われているからなんだと思います。
ウエディングプランナーだった私は
ナシ婚反対派でしたが
巡り巡って
今は良いことなのだと思っています。
いったん、
「結婚式」という言葉が持ってしまっている
“キラキライメージ”が疑問視され、
リセットされるチャンス かもしれないからです。
そのおかげか
結婚式が本来果たすべき意味を自分達で考え
自分達に本当に合ったカタチで実現していこうとしているカップルが徐々に増えています。
結婚式は、“二人”がするもので
“結婚式場”がするものではありません。
結婚式場も ホテルも レストランも
二人の思い描く結婚式を叶えるために使う ただの箱です。
家では手狭だから。
家ではあったかい料理を大量に作れないから。
必要があれば使えば良い。
必要ないと思えば使わなくて良い。
大切なのは二人が結婚式をする意味。
一番大切なことを見失ってしまうくらい
「手段の目的化」が進んでしまった結婚式のイメージが
もう一度リセットされたらいいなと、
結婚式の歴史を遡っては考える今日この頃です。
