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UPDATE:2021.12.24

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「SEOに強いホームページを作る」という考え方が間違いである3つの理由

さやさんです。

コーディングを主な作業としている立場から、仕事ではお客様やディレクターより「SEO的にどう思いますか?」という相談をよく受けます。

ホームページを制作するならば、デザインの他にも検索結果で上位に表示されるかどうかは気になるところですよね。
作ったホームページが多くのユーザーの目に留まることを望むのは当然です。
しかし私個人としては、「SEOを意識してホームページを制作するのは間違っている」と思っています。

これは勿論、SEOをないがしろにしてホームページを作成しているというわけではありません。
当然、SEOに関する知識は常日頃から情報を収集し、誰かから相談があれば適宜対応を行っています。
ではなぜ「SEOを意識してホームページを制作するのは間違っている」のか、私がそう思うその理由をご説明いたします。



SEO対策は時代で変わる

ひと昔前は「サイト本文にキーワードをたくさん入れましょう」や、「ディスクリプションにはキーワードをできるだけ入れておきましょう」なんて話を聞きました。
「隠しテキストでキーワードを潜ませましょう」という驚きの情報もあったようです。
(隠しテキストとは文字の色を背景色と同じにするなどの方法で、ユーザーの目には見えない形で表示させる手段です)

しかしそれらの多くは近年では『やってはいけない対策』として周知されています。


日本の検索エンジンシェア率を現した画像
日本の検索エンジンシェア率(Desktop Search Engine Market Share Japan | StatCounter Global Statsより)


ユーザーの多くは検索にgoogle検索を利用しています。(2021年現在)
将来的にはBingのシェア率が多くなったり、アップル独自の検索エンジン等の登場で検索のシェア率に変化が起きるかもしれませんが、近年ではSEO対策に関して「googleを意識して行う」という考え方が基本です。

そしてgoogleのウェブクローラは時代の経過と共に優秀になってきました。
昔だったら単純にホームページ上のテキストからキーワードを拾い上げてデータベース化していたものが、現在ではホームページの内容や構造を解析してデータベース化するまでになっています。

つまり、不自然に多いキーワードや隠しテキストなどをウェブクローラが把握できるようになっているのです。
そしてそのような細工をしているホームページは検索結果の上位に表示させないというペナルティを科すこともあるとのこと。

googleはユーザーへ有益な情報を提供するサイトを検索結果の上位に表示します。

キーワードを多く潜ませた結果として不自然な文脈の文章になった場合、ユーザーは内容の理解が困難となりますし、そのようなホームページはユーザーからの需要があるとは言い難いです。

隠しテキストも通常は目に見えないのでユーザーに親切とはいえず、一方で音声読み上げ機能を利用しているユーザーにとっては逆に不自然な文章が読み上げられてしまいます。

こういった理由からかつては有効とされた対策は、現在ではマイナス効果を生む間違った対策に変わってしまったのです。


SEO対策というものは時代と共に変化する可能性があります。
時代と共に対策が変わるのならば、その都度時代に合わせてホームページを作り直さなくてはなりません。

今現在はベストとされている対策が間違いに変わる危険性があることを考えると、SEO対策ばかりに着目したホームページ作りは危険です。



SEOに正解は無い

SEOを気にしたことがある方なら一度は「SEO対策」というワードで検索して情報収集を行ったことがあると思います。
しかしはっきりと「これが効果がある!」と言い切った対策の情報というものは、見当たらなかったのではないでしょうか。

SEO対策は「googleを意識して行う」と前述しましたが、Googleはその正解を公表しません。
また、サイトの評価や順位を決めるアルゴリズムは日々調整されています。
一度効果が出た対策も何らかのタイミングでペナルティを科せられ、一気に順位を落とす結果を招く可能性も無くはないのです。

そのため専門家は誰しもSEO対策に正解は無い、と、そのように考えています。

正解が無いことに対して「対策」を施すのは非常に困難ですよね。
つまりSEOに強いホームページ作りというものはなかなか難しいのです。



力を入れるべきところはSEOではなく
『ユーザーにとって有益となるホームページ作り』

SEO対策に今のところ正解はありません。しかしヒントはあります。
それはgoogleが自社の検索エンジンを多くの人に使ってもらうため、ユーザーにとって有益な情報を提供するサイトを上位に表示させようとしていることです。
つまりホームページがユーザーにとってためになるものであればあるほど、検索結果の上位に表示される可能性が高くなります。

「ユーザーにとって有益となるホームページ作り」=SEO対策となり得るわけです。

ユーザーの気づかぬ部分で「文中にキーワードを多く入れよう」や「隠しテキストを設置しよう」などの試行錯誤をするよりも、ユーザーに良質な情報を提供する内容(コンテンツ)を増やしていくことの方がよっぽど重要です。

また、googleは検索結果で上位表示される方法に対して正解は語りませんが、ユーザビリティの観点からすると改善したほうが良いという旨のアドバイスは口にします。
それはまさにその通りで、例えば画像に適切なalt設定が無いといった場合、そのことが検索結果にそれほど影響がないからと改善せず放置するのは間違いですね。
アクセシビリティの観点で言えばalt設定は正しくあるべきだし、それはひいてはユーザーにとって有益となるホームページに繋がります。
そのような理由からのホームページの制作、ユーザーの目に見えぬ部分に対する改善は積極的に行うべきでしょう。


余談
よく「altが空の画像があります」との指摘を受けることがありますが、装飾・背景画像・フリー画像等を利用したイメージ画像についてはalt属性を設定したうえで内容を空にするのが正しいalt設定となります。

alt属性は読み上げ機能で読み上げられる部分なので、画像の内容を表すテキストを記述するべきです。
しかしイメージ画像等の情報は、読み上げ機能を利用するユーザーにとって必要な情報でしょうか?
イメージ画像の近くには写真内容を説明する文章が添えられているわけですから、答えは明白ですよね。

読み上げる必要のない画像には空のalt属性を設定しましょう。(むやみにキーワードを入れることはアクセシビリティに反します)


さいごに

検索結果の上位にホームページの情報が表示されるということは、大切なことではあります。
私も制作したホームページができるだけ多くのユーザーの目に届いてほしいと、そう日々考えながら制作を行っています。
しかしSEO対策そのものが主軸となることには賛成の立場ではありません。

本当に大切なのは「ユーザーにとって使いやすく、正しく有益な情報が提供されるホームページ」ではないでしょうか。
ユーザビリティに配慮しながらユーザーのためになる情報を日々発信するホームページ作りが結果的にSEOに繋がる結果も生むと、私は考えています。



最後に、私がとても共感した元グーグル社員の方のコメントを引用します。

「(見出しタグの順番はgoogleにとっては重要ではないが)それはユーザビリティとアクセシビリティにとって重要なのに、どうしてそれを修正しないのか?」

「ランキングに直接影響する場合にのみ改善するという考え方は好ましくない」

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