UPDATE:2023.7.25
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入社時から変わらない「相手のことを考える」ということ | ジョンちゃん(デザイナー)
Contents
今回はデザイナーのジョンちゃんに、デザイナーになった経緯やデザインとの出会い、デザイナーとして働く上で大事にしている気持ちなどをお話ししてもらいました。
お客さまの「伝えたいこと」をかたちにするお仕事
私は現在、アプリコットデザインでデザイナーとして働いています。
デザイナーの役割は、“お客さまの要望をもとに、お客さまの代わりにデザインをしてあげること”。
お客さまは「こういうものを作りたい」と思ってご依頼をしてくださるので、その“こういうもの”をかたちにするために、まずはお客さまのことを知るところからスタート。そのために、まずは制作の進行を行うディレクターと一緒にヒアリングを行います。
ヒアリングでは、お客さまが思い描いている“こういうもの”のヒントを引き出す会話のほか、お客さんが事業を通して世の中へ伝えたいこと、お客さまが持つ “価値”についても意識しながらお話をします。
ヒアリングの後は、デザインに入っていきます。制作中はお客さまのことを思いながら、ときには自分の中へお客さまを“ジョイン”させて取り組みます。デザイナーとしての自分の考えを押し付けるのではなく、お客さまの代わりにデザインという手法を使って「伝えたいこと」や「持っている価値」を“かたち”にしていくことを心がけています。
一日のスケジュール
出社したらまずは掃除をします。そのあとはお昼まで仕事を進めて、昼食をとってから午後もお仕事を進めて、定時で帰るという流れで働いています。内容は、グラフィックデザイン、ロゴ制作、ウェブデザイン、場合によってはミーティング。毎日流動的で、多岐にわたります。
私の場合、グラフィックデザインとウェブデザインを同時に進めると頭の切り替えが難しいので、作業時間を分けるようにしています。
もともとはグラフィックデザインを学んでいて、ウェブデザインはアプリコットデザインに入ってから始めたのですが、たとえるなら「マラソン」と「水泳」くらい、両者はいろんなことが違うんです!
だから、それぞれに適したデザインを制作するために時間の使い方を工夫しています。
はじまりは「絵を描くこと」から
昔から絵を描くことが好きで、子どもの頃の夢は漫画家、高校生になってからはアニメの原画を描く「アニメーター」になりたいと思っていました。高校2年生のときに専門学校の見学にいったのですが、思い描いていた世界との違いを感じて、アニメーターになることをやめたんです。ずっと絵を仕事にしたいと思っていたので、そのとき目の前から夢がなくなってしまって、焦りを感じました。
そんなとき、グラフィックデザイナーの知り合いの方から「デザイナーを目指してみれば?」とアドバイスをもらう機会があって、デザインの学科がある学校へ進学をすることに。
入学当時はデザインのデの字も分からない状態で入ったため、周りの人との意識の違いに戸惑いました。でも、学校で本格的にデザインを学んでいくうちに、デザインのことがだんだん“好き”になっていったんです。
デザインには、絵を描くこととは別のクリエイティブな楽しみ方があるということに気付いて、絵とは違うアプローチでの「生み出す楽しさ」に惹かれていきましたね。
デザインの仕事には惹かれていたものの、在学中は「デザイナーに向いてないんじゃないかな」「デザインを仕事にできるのかな」と周りの人と比べてしまって。漠然とした不安からデザイナーという仕事をすぐには選ぶことができず、卒業してから1年間は他の仕事をしていました。
でも、働けば働くほど「やっぱりデザインの仕事がしたい!」という思いが募っていって、第二新卒で印刷会社へ入社し、デザイナーとして働くことに。
その後ご縁があってアプリコットデザインでデザイナーとして働き始めました。デザインに対する考え方やデザイナーとしての働き方は入った会社によってかなり左右されると思います。アプリコットデザインの場合「デザインはあくまでお客さまの課題解決のための手段」という感じなので、入社時から「まずはお客さまのことを考える」という視点で仕事をしています。
印象に残っているお仕事
アプリコットデザインで働いていて、自分の成長のきっかけになったと思うのは、2022年に制作を担当した、北海道神恵内村にある「山森漁業部」さんのお仕事。
「山森漁業部」さんはブランディングからはじまったご依頼だったため、ロゴ・ホームページ・各種印刷物などすべての制作物をトータルデザインで担当させていただきました。
世界観の構築をするためのアートディレクション全般をはじめて任せていただいたということでプレッシャーはありましたが、やり遂げたことでデザイナーとしてひと皮むけることができたと思います。
制作期間を通じてお客さまとも親しくさせていただき、案件が終了したあとも個人的なつながりをもつことができました。
デザイナーの「やりがい」
お客さまの成果に繋がったり、制作物を喜んでもらえたり、愛着をもっていただけたりするとき、やりがいを感じます。
以前、制作を担当したお客さまが会社にたまたま来てくださったとき、同僚のデザイナーに「あなたが○○を作ったデザイナーさんですか?」と聞いてくださったことがあったらしくて。私はそのとき不在にしていて直接お話をすることができなかったのですが、こんな風に私が作ったものを覚えていてくれて、お客さまの記憶に残っていることがとてもうれしかったです。
アプリコットデザインのキャラクターの「わたぼお」も私が作ったのですが、わたぼおが会社のオフィスにいたり、時々会話に登場したりして、愛情をもって接してくれることもとてもうれしいですね。
デザイナーの大変なところ
デザイナーをしていて悔しいと思うのは、私自身の実力不足でお客さまのご要望を叶えきれなかったとき。まさに、お客さまのご要望を「カタチにする能力」が不足しているときです。
会話の中で意図を汲みとれていなかったり、「きっとお客さまはこう思っているのだろう」と自分の中で思い込んで制作を進めてしまって、あとから「あ〜お客さまはこういう考えだったのか・・・」と気づいたり。そういうときは大抵、序盤でお客さまの本当の想いを見落としてしまっているんです。
だから、汲みとる力を鍛えて、汲みとったことを“かたち”にできるだけの表現の幅を広げていきたいと思っています。
お仕事をする上で大切にしていること
私が仕事をする上で大切にしているのは、「思いやり」です。相手を思いやることからすべてのクリエイティブが始まると私は思っています。
私がデザインでやっていることは、たとえば「荷物が重そうな人がいたら、代わりに荷物をもってあげる」。そういうことなんだと思います。
やってあげる
気付いてあげる
考えてあげる
お客さまのことを考えて、さりげなくサポートすることを「思いやり」と言い換えて、私は仕事をしています。
私たちデザイナーの仕事は、自分たち「ひとり」では決して成り立ちません。お客さまが困っていること・悩んでいること・ご要望があって、そして私たちにご依頼があって初めてデザインの仕事は成り立つわけですから。
相手が何を求めているのか、どんなことをしてほしいのか、何に困っているのか、そういったことと向き合いながら、これからもデザインで課題解決をしていきたいです。
これからのこと
自分自身がレベルアップしていくことはもちろんですが、今度は人に技術を教えるなどデザインのことを伝える立場にも挑戦したいと考えています。具体的には、新しいスタッフが入社したら教育係として成長をサポートしてあげたいですね。また人に教えることで、自分の成長にも繋がると思っています。
大学で教職の学科をとっていたことも背景にはありますが、2人姉弟の姉ということでもともと面倒をみることが好きな性格なんです。学生時代のあだ名が『お母さん』だったこともあります(笑)
最近は、先日入社したスタッフのメンター役をしています。まだまだ教えることに関しては初心者なので、だんだんとうまくなっていきたいと思いますね。