UPDATE:2017.7.24
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【カッコイイ!オシャレ!だけのデザインではダメ!】ユーザーと制作側のスレ違い
デザインって何なんだろう。皆さんはデザインってなんだと思いますか?
「おしゃれな色合いで斬新なスタイル!!」とか
「なんか見てカッコイイ!!」とかとか
なんてイメージの方も居るのではないのでしょうか。
そういったものはデザインと言えばデザインかもしれませんが、私達の行っている商業デザインはそれだけでは正解とは言えません。
商業デザインって何?
商業デザインとはポスター、ショーウインドー、ショールームなどなど、普段何気なく見ているものに使われているデザインのことです。「なんかこの本ちょっと気になるな、、」とか、
ポスターなどを見て「へー!ココのお店でこんなイベントやるんだ!」 などなど考えてみると色々なところで見ていますよね。
商業デザインはこのように普段の生活の中で見ているユーザーに対して商品の販売や促進することを目的に作られたデザインの事を言います。
イメージとしてよく間違われるものにアートデザインと言うものがあります。
アートデザインは自分の表現したいことを思うままに表現したデザインのことをいいます。
美術館などに展示されているのはアートデザインですね。
デザイン制作時の製作側とユーザーの意識の違い
商業デザインの制作するときには目的があります。 使用するユーザーの事を考えて、使用しやすく、機能性の良いものにします。そんな中で、制作側と、ユーザー側で意識違いが発生する場合があります。
例えば、制作側は
「斬新でカッコイイ、おしゃれな物を作りたい!!」
なんて思うとします、
しかし、ユーザーからしてみたら、
「なんかこれめっちゃ使いづらいな、、、よくわんないし、、、」
なんていう意識のズレが発生する場合があります。
実際にあったNG例
実際の身近な例をあげてみます。例えば、某有名コンビニエンスストアのこんなコーヒーマシンについてです。
下の画像はコーヒーマシーンのボタンになります。
とてもスタイリッシュにまとめられていて、色使いもとてもかっこいいデザインですよね。
では、このコーヒーマシーンでアイスコーヒーのレギュラーサイズを入れて見ましょう。
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どうでしょうか?
パッと見たときにどのような印象を持ちましたか??
では、実際に使用してみて最終的にお店に置いてあるコーヒーマシーンがどうなったのか見てみましょう。
どうでしょうか。。。
見事にテープで加工されました。
テープで加工されるとかなりわかりやすくなりましたね。
実際、使用開始後、ユーザーからは
「使いづらい。」 「わかりづらい。」 という声が多く出た結果、店側がテーピング処理を施すことになったわけですね。
実際、普通サイズ(レギュラー)を買って誤って「L」ボタンを押す方が多かったそうです。 更には、ユーザーから「わかりづらい」といったクレーム的なことに繋がってしまいました。
この様に、制作側とユーザー側のズレが発生したことによって、最終的にはデザインの意味がほぼなくなり、クレームまで出てしまいました。
制作側はカッコイイデザインに仕上がり良かったのかもしれませんが、商業デザインの目的は完全には達成できませんでした。
まとめ
商業デザインは「カッコイイ!」「オシャレ!」だけでいいというものではありません。見てくれる人、使用する人が、デザインの意味を汲み取れるように制作しなければいけません。
アーティストのライブ告知ポスターであれば、「誰が」、「どこで」、「いつ開催するのか」ということを明確に伝えなくてはいけません。
この3つがわからなければ告知ポスターを出したとしても意味はありませんよね。
ライブ当日、アーティストがいつまで待ってもお客さんは来ないでしょう。。
デザインと聞くとなんだかアーティスティックなイメージがあるかもしれませんが、本来デザインとは「設計」を意味します。
ユーザーにとってわかりやすく、使いやすく、また興味を持ってもらえるように設計し、そこまで来て初めてかっこよさ、オシャレなどが生きてきます。
ユーザーのことを第一に考え、使用してみてどうなのか、見てみてどうなのかを考え、ユーザーと製作者のズレを無くしていきたいですね。