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UPDATE:2024.7.26

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【ブランディングの専門家に聞く】ブランドを作るためのクリエイティブ制作に必要なこと《後編》

近年、競争が激化している市場や世の中の価値観の変化に伴い、企業・サービス・商品は、独自性や価値を見出し、唯一無二の存在として選ばれ続けるために、ブランディングに沿った経営が求められています。また、ブランディング戦略に基づいたクリエイティブ制作ができるクリエイターの存在もますます重要になっています。

そこで今回は、アプリコットデザインでブランディングディレクターをつとめる萩原さんに、ブランディングの考え方を取り入れることで、クライアントの課題をどのように理解し、解決に導くことができるのか、クリエイティブにブランディングを取り入れるためのステップなどについてお話を伺いました。

前編では、クリエイティブにブランディングを取り入れるステップなどについて、後編では、ブランディングを生かすための思考法などをご紹介いたします。


自己表現のものづくりにならないように。


ー ブランディングの思考をクリエイティブに生かす際、持つべきではない視点や思考はありますか?
3つご紹介いたします。

まず1つ目は、“視点が外側に向かず、相手への関心が無い”こと。
自分以外の何かに関心がないと、理解不足につながり、誰のためのデザインなのかが曖昧になってしまうと思います。

2つ目は、“好み”という曖昧な判断基準に委ねてしまうこと
たまに「“好み”で最後決めてください」という言葉を聞くことがありますが、僕は“好み”で片付けてしまうことに対して違和感を感じています。
確かに、ディレクターやクライアント企業の決済者の“好み”に委ねることも時折手段としてはありますが、“好み”という曖昧な判断基準に委ねるのではなく、最後まで自分が作ったデザインは、「ブランドコンセプトにどのように基づいているのか?」「顧客はこのデザインに触れた時にどのような感情をいだき、どういう行動に出るのか?」までを言語化し、説明責任を果たした上で最終的な判断を決済者に委ねるべきだと思います。

上記の“感情と行動”については、ブランディングは顧客と感情で繋がることを目的としているので、タッチポイントとなるクリエイティブに顧客が触れた際、ブランドとの間にどういった繋がりが芽生えるのかまで設計されていることが重要となります。

顧客の感情を理解し、それらを論理的に捉えた上でクリエイティブに落とし込むことが、クリエイティブジャンプを実現させる方法でもあります。この考え方はデザインだけでなく、ライティングや動画制作にも言えることです。

3つ目は、“0→1ではない”こと。
ものづくりは、何かと何かを組み合わせて別の価値を作ること。そもそもゼロであることは無くて、なにかしら今まで培ってきたものがあるんですよね。
だから、0→1で何かを生み出そうという視点が強ければ強いほど何も出てこない。素材を組み合わせて別の何かを生み出す考え方のほうがいいと思います。

全てに共通することは、自分の欲求を満たす自己表現のものづくりになってしまっていること。
常に冷静に、このような思考に陥ってないかチェックすることが大事であると感じています。


コミュニケーションを滑らかにしてくれる存在


ー ブランディングディレクターにとってクリエイターさんはどんな存在ですか?
世の中には、いろんなブランディングディレクターやクリエイティブディレクターがいらっしゃって、その中でも僕はデザイナーでもエンジニアでもなく、クライアントと向き合いながらヒアリングをして言葉をつくったり、時にはライティングをしたりしている言葉派の人間なので、まずビジュアルに落としてくださっている時点でとてもありがたいです。

言葉だけでは伝わらないことが多いため、デザイナーさん、コーダーさんの手によってビジュアル的にわかりやすく伝わることで、コミュニケーションが滑らかになっていると感じています。


本質を捉えたクリエイティブを作るための秘訣


ー クリエイターさんからの提案にたすけられたエピソードなどはありますか?

具体的なエピソードとして、ディレクターとしてお客様に初稿を提示する際、本質が可視化されたデザインを一発目で提案できると、その後の議論の質が高まるので大変たすかります。

一案目でブランドの独自性や顧客のことが考えられたクリエイティブが上がってくると、「もっと良くするにはどうするべきか?」という議論の方向性になるからです。
逆に、改善することが前提にある初稿デザインの場合、もっと良くなることを話すのでなく、改善点を話す会になり、議論が加点式ではなくて減点方式になりがちです。

「こういう部分もいいよね」「もっとこうするとよくなるよね」ではなく、「ここもだめだからやり直し」というような。

そういう意味で初稿の提案はとても大事なので、ディレクターである僕もクライアントやクリエイターとしっかり認識のすり合わせをしたいと思っています。

また、二発目もリカバリー力が求められるので重要です。

一発目は案件そのものの本質を捉えられているか、二発目は修正に対しての本質を掴めているか。
この修正にどう対応するのかというリカバリー力が試されますね。

そして、本質を掴むためには、どれだけかみ砕けたかが重要です。
ただ、かみ砕こうとしても、全くかみ砕けないときもありますよね。

そういうときは、詰まっている部分を積極的に聞いていただきたいです。
答えは自分の中にはないので、考えても出てこない時もあります。

考えても仕方がない事をずっと考えて沼にはまってしまうことって結構あると思いますし、本質からずれた解釈がクリエイティブに落とし込まれることは避けた方がいい。

だからこそ、迷ったときは聞くという手段も、本質を捉えたクリエイティブを作るための秘訣だと感じています。



アプリコットデザインは、日本全国の中小企業がブランディング・マーケティングの力で明日の売上と未来の資産を築くための支援「TONE BRANDING」を行なっています。
ブランディングに関するコラム記事も掲載していますので、明日からの活動にブランディングを取り入れたい方はぜひご覧になってみてください!
https://tone-branding.jp/


(執筆:広報はち)

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