UPDATE:2017.4.12
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真っ赤なルージュにキスをして
女「口紅変えてみたの〜どうかしら?」男「え?全然変わったように見えないよ…」
女「なんですって!?あなたってほんとに鈍感なのね!!キーッ!」
男「!?!?!?……………(いやぜんぜん変わらないんだけど)」
…ちょっとベタすぎますがこんなことってよくありませんでしょうか?
多くの女性は微妙な口紅の違いを使いますが、あの微妙な赤の違いにこだわる感覚を多くの男性は理解できません。女性は基本的に赤やピンクに敏感です。ファッションや化粧など多くの女性は見事に赤系の色を使いこなす傾向があります。
(実際に色を認知する試験でも女性は赤に対する正解率が他の色より高いのです。)
non-no (ノンノ) 女性ファッション
[引用元:https://nonno.hpplus.jp/]
non-no 資生堂 アルティミューン パワライジング コンセントレート [引用元:http://www.shiseido.co.jp/gb/topics/20170403/?rt_bt=top_topics-20170403]
何故女性は赤色に敏感なのか、それには大きな二つの説があります。
一つは先天的なものとして、人類が霊長類から進化する過程で、男性は狩猟、女性は果実などを最終する生活に適応し、果実が熟していることを示す赤みに敏感になったという説があります。そのため女性は赤やピンクなどに反応するという流れです。
もう一つは後天的なもので女性の多くは小さい頃から赤やピンクのものを与えられる傾向があり、常に身近にある色なのでその色に対して色を見極める能力が発達し、赤やピンクに敏感になっているという説です。
しかし実はこれらの2つの説よりもっと有力な説があります。それは女性がもつ錐体の機能です。人は赤錐体、錐体、青錐体という3種類の錐体があり、3色型色覚をもっています。ところが遺伝的に女性には、赤の錐体を2種類(深紅・朱色)をもった4食型色覚の人が生まれることがあるのです。
4色型色覚の持ち主には、女性が多く、家族の男性、特に息子や父親が先天性の赤緑色覚異常である可能性が高いといわれています。しかし4色型色覚をもつ女性の研究ははじまったばかりでありほっとんど解明されていません。ですのでまだ認知されている人数は少なく世界で2、3人しかいません。しかし理論上では数パーセントから数十パーセントいると考えられています。
ちなみに、鳥類は、4色型色覚をもつと考えられています。哺乳類もかつては4色型色覚をもっていましたが、中生代の哺乳類は夜間の活動に適応するため桿体細胞が発達し、昼間活動することが少なかったため4種類あった錐体細胞のうち2種類が失われ紫外線を吸収できなくなり、2色型色覚となったといわれています。実際イヌ、ネコ、ウシ、ウマなどの多くの哺乳類は、2色型色覚を持ち、これらの生物は波青錐体と、緑から赤にかけての波長の光に対応した赤錐体しか錐体細胞を持っていません。ゆえに、ヒトでいう赤緑色盲に類似した色世界に生きていることとなります。
POP、印刷物への応用
赤に反応する女性が多くいるということから女性ターゲットにデザインを考えるとき赤を有効活用したいものですね。チラシやショップのPOPなどは女性をターゲットにしたものは赤色を使った文字でアピールするのが効果的です。赤は誘目性が強く、目に入りやすい色ですが、女性のうち何割かはさらに効果的に働きます。赤文字の使い方が女性には重要です。余談ですが、2008年アメリカの心理学者がある実験を行ました。赤や青など色がついたフレームに入った女性の写真と、赤や青のシャツを着た女性の写真を男性にみせて、写真の女性がどのくらい魅力的だと思うのか調査をしたところ、赤いフレームや赤いシャツの女性のほうが他の色よりも魅力や性的魅力が高いと評価されました。(赤い色が影響するのは、男性が女性を評価する場合のみでした。)
もしかしたら女性が赤に反応して赤を身につけるのは、この男性の性質のせいかもしれないですね。
この性質を利用して、真っ赤な紅を唇にぬりたくって、今晩は愛する人にキスでもしてもらいましょうか。