UPDATE:2020.12.7
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歴史を守り、刻み続けることの大変さ
こんにちは。最近は歴史的建造物のサイトをお手伝いしているワカシマです。
このお仕事に関わらせて頂いてから
“昔から変わらないものを変わらずに守り続けることの大変さ”を感じております。
私の好きな言葉に(というかグサグサくる言葉)
“現状維持は退化”というものがあります。
「変わらずに守り続ける」というと
一見「現状維持」に結びつきそうな気もしますが
それが真逆で
歴史的価値のあるものを
今の時代でも変わらぬ価値で守り続けていくためには
今の人にも受け入れて貰える売り方が必要な訳で
時代の空気を読む力、時代に合わせた柔軟な対応力が必要になるため
まったく斬新で新しいものを生み出すことより むしろ大変かもしれません。
例えば
2000年前に建立された神社があって
その神社を守っていかなければならないとします。
「守ること」と「手を加えないこと」はイコールではありません。
建物の老朽化を防ぐために定期的に修繕工事が必要になり
その費用を捻出するためにはたくさんの人に参拝に来てもらう必要があり
人を招くには今の建築物の規定に沿った耐震構造・防火設備・バリアフリーに対応する必要も出てくるかもしれませんし
不潔なイメージがあれば人は来ないので、常に清潔であるための細やかなお手入れも必要になります。
同時にこの神社の歴史やご利益を説き、ここに訪れる価値などを広く伝え
たくさんの人の心と足を動かすためのアクションも必要になります。
歴史を大切に丁寧に守り伝え続けながら
一方では刻々と変化する時代に合った最先端の対応を追求していくことって
二刀流とも呼べる至難の技な気さえします。
私は知れば知るほど好きになってしまうタイプなので
すでにこの建物に行ってみたくて仕方ないのですが
より多くの人に 足を運ぶ価値がある建物なんだと
スッと感じて貰えるようなサイトを作るお手伝いができたらなと
頭をフル回転させる日々です。