UPDATE:2017.1.17
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初心者のためのデザイン日誌18
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今回は、必ず知っておきたい文字組みの基礎ルールについてお話したいと思います。
文字組みの基礎テクニック
ひらがな、カタカナは原則詰める
文字の形式に応じて調整する必要があります。漢字の場合は、文字間を調整することなくベタ組みしても問題ないことが多いですが、ひらがな、カタカナの場合には原則、詰め、隣り合う文字との余白を少なくします。
理由は、漢字に比べ、ひらがなやカタカナの余白が大きいためです。
漢字と並べた時に余白がある分、間延びしたように見えてしまいます。
特に、タイトルを書く際、短い文章を大きく表示する際に違和感が目立ってしまいがちですので注意が必要です。
記号は適度に詰める
忘れがちな記号も適度な感覚に詰めることで、よりプロっぽいデザインに仕上がります。、・「」。といった記号はひらがな・カタカナ同様に横に余白が生じてしまいますので文字間の調整が必要です。
タイトル、見出しで大きく扱う際、隙間があると特に悪目立ちしますので、全体のバランスを見ながら適切な余白に整えます。
助詞は一回り小さくする
文章にメリハリがないと感じた時の一つの対策として、助詞を一回り小さくするという方法があります。助詞とは、「は」「が」のような、単独では使わない、他の語に付属し意味を付加したりする言葉のことです。
例えば、「今日は晴れ」という文章の場合「は」が助詞となりますので、その他の文字よりも少し小さくすると抑揚をつけることができます。
この時、小さくした助詞は左揃えの場合は下寄せ、中央揃えの場合は真ん中揃えにするのが定番です。
また、「ファイト」の「ァ」のような小さい文字についても助詞と同じように小さくすると、さらに美しい見た目に仕上がります。
括弧は一番細いフォントにするとスマートになる
括弧の取り扱いについてです。雑誌、広告の大見出しを見るとよく分かりますが、括弧だけが細いことがほとんどです。
括弧に細いフォントを使用すると、スマートで上品な仕上がりになります。
この時、始まりと終わりの括弧のベースラインにも気をつけるとさらに見た目のクオリティを上げることが可能です。
また、括弧に細いフォントを使ってみていまいちだったり、あまり細くない場合には、Photoshopのツールを使って1pxの線で括弧を作るという方法もあります。
単位には少し小さいフォントを選ぶ
「○○円」といった単位を含む文字を普通に組んだ場合、数字の方が「円」より小さく見えていまいちな見た目になってしまいます。単位の入った文字列では、単位の箇所のフォントサイズを約1/2から2/3に抑えると、見やすくバランスのいい文字列になります。
この時、ベースラインがずれないように他の文字と合わせて調整が必要です。
逆に、数字だけを極端に大きくして強調するということも可能です。
スーパーの広告が参考になりますので、一度見てみましょう。
文字をゆがめない
文字が読みにくくなる原因の一つが、文字がゆがんでいることです。はっきりとした書体であっても、横や縦に伸ばして本来の縦横比を崩してしまうと読みにくくなってしまいます。
もちろん、見た目の良さにおいてもゆがんでいない文字のほうが美しいのは当然です。
文字のサイズを変える際に、縦横比を保ったままにしないと文字がゆがみますので注意が必要です。
英文、和欧混植の文章ではフォントに注意する
日本語文章の中に英文を使う場合には、フォントに気を配る必要があります。メイリオ、ヒラギノ角ゴといった定番フォントにおいては和欧混植しても美しく見えるようにデザインしてありますが、中には英文を書くと可読性が悪くなるフォントがありますので、面倒ではありますが英文部分のみ欧文フォントを使うのがベターです。
和欧混植に向く日本語フォントである場合にも、英文は欧文フォントのほうが美しく仕上がります。
日本語フォントと欧文フォントを組み合わせる場合には、雰囲気・サイズ・大きさが似ているデザインのフォントを選ぶと違和感のない見た目になります。
全角、半角をしっかり区別する
基本的なことですが、案外見落としてしまうのが全角、半角の区別です。特に、数字・英語・記号・カタカナを使う際に、表記がばらばらになっているということは少なくないので注意が必要です。
全角、半角どちらを使うか予め決めた上で、表記を統一する必要があります。
ちょっとしたことではありますが、表記を揃えると格段に見た目も良くなり、可読性も上がります。
ホワイトスペースに考慮する
文字と文字の前後だけでなく、文章の余白にも注意をすることが重要です。文字の余白であるホワイトスペースの取り方にはある程度ルールがあり、字間の余白は行間より狭く、行間の余白は段落の間よりも狭い必要があります。
これさえ守れば、きちんとしたホワイトスペースを確保することが出来、読みにくい文章になってしまうことを防ぐことができます。