UPDATE:2020.12.14
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“ある程度”のスペシャリスト
10年間勤めていたデザイン会社を辞める時に上司に言われた忘れられない捨てゼリフ。
「次の会社でもある程度のところまではいけるかもな。」
“その先は難しいだろうけど。”
という
後に続くであろう言葉のオマケ付きでハッキリくっきり覚えています。
自分で言うのもなんですが
根っからの末っ子気質・要領のいい優等生風タイプの私は
昔からテスト勉強だけは出来たので
その会社でも与えられた課題は次々とクリアし
とんとん拍子で出世していきました。
ガチガチの体育会系の縦割り会社だったので
絵に描いたような組織図で構成されており
そのピラミッドを上へ上へ登っていくのは
私の仕事のモチベーションの1つでもありました。
だけど
あくまで「優等生風」は「風」でしかなく
生まれながらの才能があるわけでも
人を動かすカリスマ的な力があるわけでもない私は
この先も徹夜して体と心を泣かせて努力することでしか
前へ進むことが出来ないのかもしれないと感じた時
ふと自分の人生をかけてピラミッドを登ることに対して
まったく意味と魅力を感じなくなってしまいました。
「ある程度」の人間であることは自分でもよく分かっていたので
上司の言葉はグサリと刺さり、正直悔しくて悔しくてたまりませんでした。
が、
今は違います。
あれから数年の月日が流れ
相変わらず「ある程度」の人間な私ではありますが
「ある程度」も極めればスペシャリストになれるということを知ったので
悔しくなんかありません。
進むべき道は「上」だけじゃなく
「右」にも「左」にも「地下」にも無数に無限に広がっていて
自分が得意な方向にとことん走ればいいんだと
そんなことを教えてくれたアプリコットデザインの環境に感謝し
誰にも真似できないある程度のスペシャリストになってやる
という野望を抱えて日々鼻息を荒くして仕事に向き合っています。